単細胞の幼馴染は疲れます。 【ハイキュー!!】

コートの王様 ページ11

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ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ……



「きりーつ、れーい」



ありがとうございましたー。とか、間延びした礼をしてそそくさと鞄を手に取る金曜日の放課後

課題を出された教科のワークだけを鞄に詰めて帰る準備をし始めます



「あ、白銀さーん！」


『ファｯ、はぃ……！』


教室から出ようとした所で呼び止められて上ずった声で返事をすると、はい、と一枚のプリントを手渡される


「今週の数学課題の返却。
これ白銀さんので合ってるよね？」


『あ……ハイ、合ってます。
あ、ありがとうござ……』


「合ってるなら良かった！じゃあ私他の人にも配らないとだから！
また来週ね〜！」


………お礼、最後まで言えなかったな。

はぁぁぁ、と長いため息を付きそうになりながらプリントを鞄の中に押し込む

烏野高校に来てから早くも一週間。

皆それぞれ友達を作って部活に入って、殆どの人が学校に馴染んできてる時期なのに、私はクラスメイトとすらまともに会話も出来ないサマ


皆気を使わせて私に接してくれてるのであって、クラスに溶け込めていないのは私だけと言っても過言では――




「あ、谷地さーん。数学課題のプリント……」


「しゃ、シャチ！！(？)」


(シャチ？？)



……まだ過言ではあるようです。

鞄のチャックを閉めて歩き出そうとした私の横を部活のユニホームを着込んだ一年生が足早に通り過ぎる



『……部活、かぁ』


そういえば翔陽は明日3対3の試合やるって言ってた気がする

去年と比べてレシーブに安定感が着いてきたし、影山って人ともそろそろ連携取れればきっと勝てると思うけ……




＿＿ﾄｯ……



「あ、スンマセン……」


『ﾋｭｯｯ……ごごごごめんなさ、ひぃッ……
余所見なんかしててごめんなさい！』


「？？」


考え事してたら誰かの肩がぶつかった
矢継ぎ早に謝って走ってその場から離れる

今度見つかったら高額な慰謝料請求されるんだ……！


赤いジャージ、一年かな……同じ学年……

でも身長高かった、一瞬目があったけど鋭かったし怖かった……


バレーシューズ持ってたし、排球部？
あ、今思えばあの人何処かで見た気がする

あの深い青色の目って、翔陽が中学バレーの大会で戦ってた……



『ﾋｭｯｯｯ()』


影山 飛雄(コートの王様)さんだ……



私、近いうちに処刑される……

……もう、極力排球部に関わりたくないです。

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