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＜何だか久しぶりねえ…………………一緒に住むって聞いた時以来かしら？＞
「すみません、」
＜いいの、違うのよ、謝らないで？
…………私ったら馬鹿よねえ。
あの子の命日で
昨日もお父さんと息子と来たのに、
今日また1人でここに来てる。
………ここに来ても、もうあの子には会えないのに＞
「…………お母さん、」
＜……………ごめんなさい。
そうだ、今日も持ってて良かった。
………………紫耀くん、これ、＞
「？…………これは……？」
＜あの子の日記よ。
…………これは紫耀くんに持っていて欲しくて。
…………だってこれ_______________。＞
そう言って、眉を少し下げながら笑う彼女のお母さんは、俺に軽く会釈をすると坂を下っていった。
……………受け取った彼女の日記を恐る恐る開くと、そこには。
"紫耀が好きだって言ってた…………"
"紫耀の嫌いな食べ物を………"
"紫耀はどう思ってるんだろう"
"紫耀なんて知らない！"
"紫耀を驚かせたくて、"
「………………ははっ、」
＜…………これは紫耀くんに持っていて欲しくて。
…………だってこれ、ほとんど紫耀くんの事しか書いてないんだもの。＞
「ほんと、俺のことばっかやん…………………っ、」
その日記は、
長い文章の日もあれば短い文章の日もあるけれど、毎日欠かさず書かれていた。
……………そして最後のページ。
"明日は紫耀とデートだ！
そして3年記念日！
あっという間だったなあ……………。
紫耀と過ごした3年間、色々あったけど本当に楽しかった！
プレゼント、喜んでくれるといいな。
いつもは中々言えないけど、紫耀大好きだよ。
………なんて。明日は直接言うんだ！
これからも4年、5年と毎年紫耀と過ごしたいな。"
…………もちろん、これ以降は何も書かれていなくて。
「……………A………っ、」
嗚呼、もう彼女はいないんだ。
そうか、もうあの笑顔はここには無いんだ。
「A……っ、A……………………っ………！」
とめどなく溢れるそれを拭うこともせず、
俺はただひたすらに彼女の名前を呼びながら
日記を抱き締めることしか出来なかった。
……………今日もまた、
夕暮れがそっと空を染めていく。
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彩(プロフ) - タカハシ カエデさん» Twitterの方も読んでたんですがこっちでまた改めて見れて嬉しかったです！ (2017年7月24日 1時) (
レス) id: 3dc8b0cee7 (このIDを非表示/違反報告)
タカハシ カエデ(プロフ) - 彩さん» 彩さんこんばんは！返信がうまくできているか不安なのですが大丈夫でしょうか………。（笑）早速読んでいただいてありがとうございます…！当初は書く予定の無かった描写なのですが、そう言って頂けると嬉しいです！ありがとうございます(*^^*) (2017年7月24日 1時) (レス) id: 6e4b3315ca (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - こんばんは！早速読ませて貰いました！2ページ分増えていて嬉しかったです！紫耀くんの涙が減って少しずつ前を向いて元の笑顔に戻る日がいつか来るんだな！と思うとホッとしました(笑) (2017年7月24日 1時) (レス) id: 3dc8b0cee7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タカハシ カエデ | 作成日時：2017年7月23日 22時
