第四十一話 不安の交差 ページ3
家に帰り先生に説明すると先生は男の子の手当をして空いている部屋に布団をひいた
貴「先生、どうしたのかなこの子…」
まだ意識の戻らない男の子を見る
黒色の髪に病的に白い肌、おんぶした時に感じた重さは信じられないくらい軽くて…心配になる
松「さあ、目を覚ましたら聞いてみなければなりませんね」
男「・・・・・・ん・・・」
男の子が目をうっすらと開いた
貴「! 大丈夫?!」
身を乗り出して男の子に尋ねた
男「ケホッ・・・ゲホッゲホ…」
男の子が苦しそうぬせき込むと先生が枕元にあった水を差し出してゆっくり飲ませた
松「落ち着きましたか?」
先生がそう聞くと男の子はかすかに頷き、不安そうに辺りを見回した
貴「ここは寺子屋だよ 私の名前は、朝倉 A あなたの名前は…?」
男「…相賀 陽咲」
貴「そっか、家、どこかわかる? 親に連絡しないと、心配するから…」
‘親’私がその単語を言った途端、陽咲の顔が曇った そして訪れた沈黙
貴「…どこから来たか言える? このへんの子…じゃないよね」
男「八九寺…」
陽咲が言った場所は隣町だった
貴「そっ…か…」
訳ありっぽいな・・・
ちらりと先生を見ると何かを考え込んでいる 陽咲も辛そうだ
貴「…大丈夫だよ 嫌な方向には進ませないから 考えるのはその熱と怪我が治ってからでいい 今は体を大切にしなきゃ 安心して休んでいいよ 大丈夫だから」
自信ありげに言って笑いかけると陽咲は目を閉じて寝息をたてだした
39人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
羅李奏(プロフ) - すごく面白いすね!もう更新しないんですか?つづき気になります!!頑張ってください^ ^ (2016年6月5日 9時) (レス) id: c917f4b407 (このIDを非表示/違反報告)
yuri48(プロフ) - 鈴城零さん» コメントありがとうございます!冬休みに入って暇なのでガンガン更新していくので見守っていてくれると嬉しいです 沖田を出したくて掛け持ちしてしましたがそちらもよろしくお願いします (2015年12月29日 0時) (レス) id: ef2d5b94c1 (このIDを非表示/違反報告)
鈴城零 - 面白かったです!早く沖田出ないかな…楽しみにしてます! (2015年12月28日 15時) (レス) id: 07dcd6c6d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:yuri48 | 作成日時:2015年12月21日 17時