わたしのいきかた〜third〜

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『はー！疲れた。』


無事、二人目までの撮影が終わりました。



これから3人目だけど、次の相手は…


「ちょっと、何ぼーっとしてるの？早く行くよ。」


『あ、はい。あi……美風くん。』


危ない。つい、藍くんって呼びそうになった。


(藍くんってなんか鋭いからな……。)


細心の注意を払わなきゃね。



　




撮影が始まって思ったんだけど……


うん、藍くんがウェディングドレス着た方が良くない？



いや、今見つめ合う写真撮ってるんだけど、


藍くん肌綺麗だし、目大きいし、可愛いし…



藍が女の子役やれば良かったのでは…？




藍「……ちょっと、その変な顔やめてくれない？」



『……へ、変？！』



あ、やばい。大声出して動いちゃった。


カメラマンさんすみません。


『………黒崎さんといい、美風くんといいとても失礼……。』


ちょっと思ったことを言うと




藍「だって本当のことでしょ？せっかく綺麗な格好して写真撮ってるのに百面相してるんだもん。」


ね、Aと言われた。







……………………………。



……………うん……。…………うん！？



『あ、あああのAって……。』


藍「"あ"が多すぎ。………君の名前は折川A。違う？」




なぜばれた。


しかしここはなんとか誤魔化して…


『違いま……「ん？」せん。』


あ、誤魔化せなかった。


真顔で見られてつい言ってしまった。


『はぁぁ……。なんで分かったの…？嶺二さんと蘭丸さんは気づかなかったのに。』


藍「僕をあの二人と同じにしないでくれない？だいたいAのことを分からないわけないでしょ？」


……私ってそんなに分かりやすいかな。


『うう……結構この変装？自信あったんだけどな。』


と言うと、


藍「はぁ……その顔化粧濃すぎ。それにカラーコンタクトとウィッグも合ってない。」


Aの顔なら化粧はいらないでしょ？


と返された。


『そ、そう？』



(これは……褒められてるんだよね？)




『……あーあ、藍くんにバレたならいっそみなさんにもバラして……「駄目。」え？』


藍「……バラしたら……もったいないでしょ？」


そういうもん？


『も、もったいないかな？』


藍「うん。だから二人だけの秘密、ってことで。」


『………おうよ？』




藍くんは「何その返事」と言いながら笑った。



(15歳とは思えないフェロモンを感じる……。)

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