検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:31,342 hit

<107> ページ32

主人公side


みんなが仕事に行ってから、私はとりあえず部屋に戻った。


そして今朝の事を思い返した。




正直、あの人たちが本当に結婚する気があるとは思っていなかった。


ナギくんは特に、私を好きだと言ってくれたけど、結婚を考えるには早すぎる年齢だと思う。



『なんだかな〜……。』


別にあの人たちが嫌いとか、そんなことはない。


個性的すぎる面々だけど、そこが彼らの魅力的であることは重々承知しているし。





(時間が足りなかったのかな。やっぱり。)


私は複雑な気持ちになった。





そんな時





コンコン


部屋の扉を叩かれた。



「Aさん、いますか?」





この声は……。


私は玄関を開けた。


『春歌ちゃん!どうしたの?』




春歌「あ、えっと。突然訪ねてきてすみません!林檎先生からAさんがお疲れだと聞いて……。」


癒してあげて、と春歌ちゃんは言われたらしい。


林檎ちゃん…。今朝の事で気を使ってくれたのかな。





春歌「それで、あの。疲れた時には甘いものが良いと言うので…これ良かったから。」


差し出されたのはチョコレートだった。


『わざわざごめんね。ありがとう、嬉しいな。』



顔を赤くして照れる春歌ちゃん。


私は見ているだけで癒された。



『そうだ、春歌ちゃんこれから暇?ちょっとお茶しようよ。』


春歌『暇です!良いんですか?』


『もちろんもちろん。ささ、入って。』



私は春歌ちゃんを招き入れ、部屋へ連れて言った。


紅茶を淹れて、春歌ちゃんに渡しながら話し掛けた。


『久しぶりだね、こうやって女の子同士で話すの。』


春歌「そうですね。」



私たちは他愛ない話で盛り上がった。


そしてひとしきり話したところで、紅茶を飲みながら春歌ちゃんをまじまじと見て呟いた。


春歌ちゃんってやっぱり


『可愛いな〜。』


春歌「?どうしました?」


『あ、いや〜。なんでも。………………ねえ、春歌ちゃんってさ………好きな人いる?』


春歌「…………へ?!」


あらあら、春歌ちゃんてば照れ屋さん。


『……あはは〜。いきなりごめんね。なんかね、私、恋ってどんなものかわからなくて。』


この言葉を口に出したらなんとなく楽になった。


『恋、している人の気持ち、知りたくてさ。』


春歌「Aさん……。」

<108>→←<106>



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
133人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

小冬 - (名前)ちゃんが可愛い!!バレエをしている(名前)ちゃんがカッコいい感じがして、惚れました!!これからが楽しみです!! (2019年7月17日 21時) (レス) id: b394ae1541 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 前から思ってたんですけど・・・ 嶺司じゃなくて、嶺二ですよ! (2017年7月24日 20時) (レス) id: 4701cc19d8 (このIDを非表示/違反報告)
友姫(プロフ) - あいみさん» コメントありがとうございます!低速ではありますが、今後も更新させて頂きます。これからも「わたしのいきかた」をよろしくお願いします。 (2017年6月4日 10時) (レス) id: 905028581e (このIDを非表示/違反報告)
あいみ(プロフ) - コメント失礼致します!とっても面白いです!更新頑張ってください!続きがとってもたのしみです! (2017年6月4日 10時) (レス) id: 03875aa748 (このIDを非表示/違反報告)
友姫(プロフ) - 通りすがりの暇人さん» コメントありがとうございます。これからも更新させて頂くので、よろしくお願いします。 (2017年4月18日 14時) (レス) id: 905028581e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Black Miffy (・x・) | 作成日時:2017年4月15日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。