one and only【佐野玲於】 (ページ8)

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Aside

亜嵐｢今日一緒に帰る？｣

｢え、白濱先輩と？｣

亜嵐｢なに、いや？笑｣

｢いやじゃないですけど、笑｣

亜嵐｢じゃ、いいじゃん。｣

なんて感じで一緒に帰ることが決まってしまった。

白濱先輩とは部活の時話したり
廊下ですれ違った時挨拶したりとか
その程度だったから一緒に帰るの、そいえば初めてだな。

玲於に今日は別の人と帰ることを伝えて
玄関の方に急いだ。

ホームルーム長引いたし白濱先輩待たせちゃってるかも。

靴を履き替えてると反対側の下駄箱から声が聞こえた。
玄関は声がよく響く。

｢幼なじみだからって一緒に居すぎだよ｣

｢ほんと、似合ってないことに気づけって笑｣

｢玲於くんも……｣

玲於って名前が聞こえて、私の事だって気づいた。
いや、そうじゃなくてもわかってたけど。

きっと玲於のことが好きな子達だろう。

気にしない、気にしない、気にしないの、。
そうやって自分に言い聞かせてそれ以上は聞かず、
外に出た。

白濱先輩、やっぱり待たせちゃってて、

でも優しい顔で

亜嵐｢おっそー笑｣

何故かそれだけで少し気持ちが晴れた。

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