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8.愛し子〜オペラ〜 ページ9

初めて会ったのは、彼女がまだ飛ぶことすら出来なかったくらい小さな時。

『…こんにちは』

小さな声でそういうと直ぐに自分の兄の後ろに隠れてしまった、その小さな悪魔は年の割に整った綺麗な顔をしていた。

『すいません、どうも初対面だとダメで…』
『いーよ、いーよ。気にしないで。
こんにちは。A。初めまして。僕はサリバンだよ』

小さな子供に視線を合わせる為とはいえサリバン様が片膝を着いたのを私はなんとも言えない気持ちで見た記憶がある。

『サリバン…』
『こら!サリバン()だよ。呼び捨てしちゃダメだ、A』
『いいよいいよ。君達のお爺さんには僕も凄くお世話になったし、今日は公式な場所でも無いからね』

この時からサリバン様はAにぞっこんだった。
そして私は…。

『あのね、あのね。お兄ちゃんが、お出かけするからね、Aね、ここで遊ぶんだって』
『そうですか…』

可愛いと思ってはいたが、あまり丁寧に扱えなかった。小さな子供の扱いを心得ていなかったのだ。

『オペラ?オペラさん?』
『サリバン様を呼び捨てしているのですから、オペラでよろしいのでは』
『オペラ!』
『はい』

それでもAは私に懐いていた。

「あ、おはよ。オペラ」
「おはようございます」

またそんな薄着をして…。そんな言葉を飲み込む。下手に怒らせるとまた子供のように拗ねてしまう。

「…何?」

見つめられた事に居心地の悪さを感じたのかAが眉を顰める。

「いえ。今日も可愛いなと」

私はこの子を自分の妹のように思っている。

「それはどうも。
次からは綺麗って言って」
「いつまでも可愛らしい方ですよ。貴女は」

いつまでもいつでも、可愛らしい私の妹でいてほしい。けれどソレは叶わないだろう。この子は何にも縛られない自由な悪魔だから。それなら、私に出来ることはひとつ。

「はいはい。私、もう行くから。
行ってきまーす」

ここにいる限り、彼女が自身の自由を真っ当するために見守ることだろう。

「はい、行ってらっしゃい」

まずは余計な虫をつけないようにしなければ。

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るる(プロフ) - ゆゆさん» ありがとうごさいます!これからも更新頑張ります! (2023年3月13日 23時) (レス) id: 714b7c316c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - えええ!オペラさんセコムとか絶対バラム先生大変!て言うかどの話も最高です!ありかまとうございます!天才ですね!?12話の??が気になります!続きの更新待ってます! (2023年3月12日 17時) (レス) @page15 id: c7fd2146c4 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ゆゆさん» ありがとうございます!これからもこの作品をよろしくお願いします! (2023年2月23日 19時) (レス) id: 714b7c316c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - バラム先生ー!バラム先生の夢小説、少ないので嬉しいです!これからも頑張ってください! (2023年2月23日 18時) (レス) id: c7fd2146c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るる x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/  
作成日時:2020年5月17日 20時

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