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17.二人〜主人公side〜 ページ18

めんどくさい。

「だーかーらー、謝ってるでしょ?
しつこい」
「そうだけどさぁ」

お前は思春期の乙女か、と言うセリフを何とか飲み込んで乙女もといバラムに目をやる。

「逆に困るでしょ、私が可愛い反応しても」
「そうだけどさぁ…。
異性の着替えてるところを見て“あら、ごめんなさい”だけってさぁ…。しかも普通に入ってくるし」

昼休み。バラムに魔茶を淹れてもらおうと魔歴の準備室を訪ねた。一応の礼儀としてドアを三回叩くと返事が聞こえたので部屋に入ってみると…。

「あんたの上裸を見るはめになった私の事も考えなさいよ」

私をカルエゴだと勘違いした、着替え途中のバラムがいた。

「だいたい、男の裸なんて見慣れてるからどーでもいいわよ」
「そういうことを言わないで」

何人兄弟が居ると思ってるんだろう。そうでなくても、今まで何人が私の事を襲おうとして…やめよう、コレを考えるの。

「自分の裸は見せたことないから大丈夫」
「それはそれで不健全だよ!?」

すぐ怒るんだから。

「別にいいじゃない。賢く生きたいの。私は」
「それとこれとは…」
「別じゃないわよ」

持ってる物は全部使う。
弟の権威、兄の寵愛、祖母の後光、家の権力、自分の顔、自分のスタイル。全部全部丁寧に磨いて輝かせるの。そして全部を活かして私の事を愛してもらうの。この世の皆から。

「あのねぇ、もしコレが僕じゃ無かったら君なんて」
「ちょっと!背中に手置かないで!」

私の肩を掴んだバラムの手が背中の羽管にあたり、思い切り身をよじる。

「あ、ごめん…!」
「気をつけてよね。そんなに痛くは無いけど…ピリッとするんだから」
「ごめん…」

この羽(・・・)について知っているのは兄弟以外に四人。バラム、ナベリウス、サリバン、オペラ。原因は私すら覚えていないから教えていないけど。

「良いわよ、別に。
さ、もうそろそろ帰るわ。授業の準備しなきゃ」
「そっか。じゃあ、またね」
「ええ、また」

ヒラヒラと手を振って椅子から降りる。

「あ、バラム」
「うん?」

 少しくらい仕返ししてやりましょう。

「他の子に見せちゃダメよ、貴方の体は私のものだから」

パタンと扉を閉める。
数秒後に聞こえた大きな物が落ちるような凄い音は気のせいだと言うことにしておこう。

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るる(プロフ) - ゆゆさん» ありがとうごさいます!これからも更新頑張ります! (2023年3月13日 23時) (レス) id: 714b7c316c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - えええ!オペラさんセコムとか絶対バラム先生大変!て言うかどの話も最高です!ありかまとうございます!天才ですね!?12話の??が気になります!続きの更新待ってます! (2023年3月12日 17時) (レス) @page15 id: c7fd2146c4 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ゆゆさん» ありがとうございます!これからもこの作品をよろしくお願いします! (2023年2月23日 19時) (レス) id: 714b7c316c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - バラム先生ー!バラム先生の夢小説、少ないので嬉しいです!これからも頑張ってください! (2023年2月23日 18時) (レス) id: c7fd2146c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るる x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/  
作成日時:2020年5月17日 20時

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