【おそ松さん】神に愛されし君の魂【宗教松】

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再生していく、悪魔の黒い羽。


　


驚く私に気づいた悪魔は、ニヤリと笑った。


　


　


　


「これが、君の力。わかったでしょ？」


　


　


　


こりゃ、狙われるわけだよ。


　


今までよくわかってなかったけど、実際見ると納得してしまう。


　


当人の私だって。


　


　


　


「ねえ。俺に、魂ちょうだい？」


　


『あ、あなた…さっき大人になるまで待つとか言ってたじゃない…』


　


「うん、そうだよ？だから、大人になったらちょうだい」


　


『いやよ…悪魔に魂を売るなんて…』


　


　


　


何バカなこと言ってるんだ。


　


私がそう簡単に“はい”って返事するとでも思ったの？


　


　


　


「拒否権なんてあると思ってんの？」


　


『ッ！』


　


　


　


痺れを切らしたのか、再び首に手をかける悪魔。


　


力が、強い。


　


　


　


「いいんだよ？今すぐ、アンタを喰べても…さ」


　


　


　


自らの舌で唇をぺろりとなめる彼の仕草は、場にそぐわない言葉ながら妖 艶だ。


　


じょじょに息が苦しくなっていく。


　


酸素が、ほしい。


　


　


　


「さ、どうすんの？まあどっちにしろ、アンタが大人になるまで生きられないかもしれないし…やっぱ今ここで…」


　


　


　


与えられる選択肢では、結局魂を売らなければならない。


　


きっとこの悪魔に目をつけられたからには、逃げられないんだ。


　


そう感じる、私の本能。


　


ああ、死んでしまうのだろうか。


　


こんなところで、殺される挙句、魂を喰べられて。


　


脳裏に浮かぶのは、私を守ってくれると言ったカラ松。


　


それから、ここに来て出会った、正の存在。


　


死にたくない、な。


　


ツっ、ー。


　


　


　


「…！……」


　


　


　


あれ…？


　


呼吸、楽になった…。


　


　


　


『っ、は…！ハァ……ハァ……』


　


　


　


悪魔の手は、私の首から離れていて。


　


今度は頬に触れる、冷たい手。


　


何かを拭った指。


　


私、涙が出てたのか。

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