２８話 ページ29
「…かけおちしないか」
…え？
いまなんて…
固まっている私に、轟くんは顔色を崩さない。
彼は真剣な目で私を見た。
彼が冗談を言うような人じゃないことくらい、わかる。
「…一緒には逃げれないよ。巻き込みたくないって言ったでしょ…」
轟「巻き込まれるんじゃねぇ。俺が手を貸すんだ。
お前が誰も失いたくないように、俺もお前を失いたくない。
だから、たのむ。
お前を守らせてくれ」
やめて…やめてよ…
私の決意を揺すぶらないでよ
「…私に守られる価値なんてない！
轟くんにはもっとふさわしい人がいる！だから、…」
轟「ふさわしい人間なんか求めてねぇ。なんで分からねぇんだよ」
「分かってないのは轟くんだよ！神谷陣を相手に生きて戻れるわけない！！死ぬかもしれないんだよ！？」
轟「死なねぇ」
「みんなそういって…死んじゃうんだよ…！
守る守るって…自分はどうでもいいみたいに言わないでよ。
私を守って轟くんが死んじゃったら…！！」
轟「なら、お前を見捨て楽しく生きろって言うのかよ。
お前が死んで、俺は生き続けて…それがつらいって、どうして分からねぇんだよ。
好きだから、お前を失いたくねぇんだろ」
言葉がでない。
何を言ったら伝わるんだろう。
この吐けない苦しいわだかまりが。
どうしてこんなに閉ざしてしまうのだろう。
その時、病室の外から足跡が聞こえてきた。
轟「警察が戻って来たな…」
まずい逃げなくちゃ。
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カッパ(プロフ) - 美魅斗さん» コメントありがとうございます！頑張ります！！自分でもキャラ崩壊してないかなって不安だったのでそう言って頂いてとても嬉しいです！(*^^*) (2017年6月4日 20時) (
レス) id: 0a3f8239eb (このIDを非表示/違反報告)
美魅斗 - 面白いですね！早く続きが読みたいです!更新頑張ってください!応援しています!何か、小説書く人によって、焦凍君のしゃべり方とか性格が変わるんですけど、貴方の焦凍君は、大好きです。 (2017年5月30日 22時) (レス) id: 226a185a11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カッパ | 作成日時：2017年5月21日 13時
