２４話 ページ25
相澤先生はそれから、警察の動きに変化があったらまたＨＲで報告すると言って電話を切った。
私は部屋に戻り、ベッドにスマホを投げ捨てた。
…行き場のない怒り。
どれだけ私の邪魔をすれば気が済むの。
なんど私の居場所を奪えば気が済むの。
私はおおきく深呼吸をする。
そしてまた家を出た。
ここから少し離れた人気の少ない路地に向かって走る。
ビルとビルに挟まれたせまい道、夜の冷えた風が吹き通る。
薄暗いそこで、足を止めた。
「春樹」
そう呼ぶと、数分としないうちに春樹が姿を現した。
春樹「…ふゆが俺を呼ぶなんて、珍しいこともあるもんだね」
春樹の個性は超音波。
自らが音を発して攻撃することも出来るが、3km以内の人間の声を聞き取ることが出来る。
私の監視のために、周辺に潜んでいることくらい考えなくたって分かる。
「雄英生を襲撃してるの、あんたよね」
春樹「んーどうだろーなぁ」
春樹は挑発するように舌を出した。
舌についた痛々しいピアスが月の光に照らされ光る。
「なにを企んでるのか分からないけど、これも全て神谷陣の計画の内なんでしょ。
私が敵のスパイって噂を流そうとしているのも、全部」
春樹「ははっ…ご明答！そこまで情報が回っていたとはな。
そうさ、６人目の犠牲者はわざと意識がある状態で手を引いた。
だけど噂はニュースでやらなかったよねー超残念」
私は戦闘態勢に入る。
「もういい、もう黙って。今ここで全部終わらせる」
春樹「俺を殺す気ぃ？
まじかー…いやぁ、俺ふゆと戦いたくないんだけど」
春樹はそう言うと、懐から拳銃を取り出した。
「っ！！
…やっぱり、警察とも手を組んでたのね」
春樹「バレてた？そうだよ、世の治安を守る警察は人を救う役目をヒーローに取られて闇を抱えていたのさ。
父さんはそれにつけ込んだ。
いまじゃ武器も使いたい放題。あいつらももう俺らの駒だ」
春樹は舌につけたピアスを歯にあて、カチリと鳴らす。
そして無邪気に笑った。
春樹「死にたくないなら、跳ね返せばいいよなぁ？
使ってみろよ、偽物のお前の個性！」
「っ！！！」
バンッッ
薄暗い路地に、発砲音が響いた。
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カッパ(プロフ) - 美魅斗さん» コメントありがとうございます！頑張ります！！自分でもキャラ崩壊してないかなって不安だったのでそう言って頂いてとても嬉しいです！(*^^*) (2017年6月4日 20時) (
レス) id: 0a3f8239eb (このIDを非表示/違反報告)
美魅斗 - 面白いですね！早く続きが読みたいです!更新頑張ってください!応援しています!何か、小説書く人によって、焦凍君のしゃべり方とか性格が変わるんですけど、貴方の焦凍君は、大好きです。 (2017年5月30日 22時) (レス) id: 226a185a11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カッパ | 作成日時：2017年5月21日 13時
