音駒にも狐が居たようで【男主】

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＿5月3日



東京駅に赤いジャージを着た“ネコ”たちが


虎「うおおっ…！俺新幹線初めてっ！！」

研磨「え…まじで…」

虎「えっのっ乗ったことあるんスか！？」

研磨「普通にある…」

夜久「あるでしょ」

犬岡「あります！」

『あるやろな』

虎「え〜〜〜Aさんまで…」

夜久「でも宮城は初めてだな〜

烏野ってどんなとこかな、仙台しかしらないや」

『…前やけど春高に行ったってのは聞いたことあるで』

夜久「へー、Aなんでも知ってんだな」

『少しだけ調べたんや』

黒尾「おい、まとまって歩け。学校じゃねぇぞ」

虎「スンマセンッ」



そして“ネコ”がやってくる



＿in宮城


『んで…どうしてこうなったんや』

腰に手を当ててそう聞く。虎や鉄くんは冷や汗をかいていた


ことを遡ること数分前

黒尾「お前らはぐれんなよ〜。知らない土地で迷子だなんてごめんだからな」

『やってよ研磨。ゲームはしてええけど迷子にならへんようにな？』

研磨「分かったよ…」

研磨はゲームをしまい、顔を上げる

黒尾「移動すっぞー」

東北って言ってナメとったわ。ちゃんと人おるんやな

人とすれ違いざまに肩がぶつかる。小さく謝っては前を向く

黒尾「あれ、人足んなくねぇか？」

『は…？』

夜久「えっ」

「「えぇぇぇぇぇぇ！！！」」


ということである

『よりによって研磨かいな…』

黒尾「仕方ねぇ俺とAで探すか

他の奴らは先行っとけー」

「「うぃーっす」」

とりあえず研磨に電話をかける

《Aくんたち今どこにいる…？》

『こっちのセリフや。研磨今どこにおるん？』

《俺は…ここ》

ビデオ通話に切り替えたのか研磨は辺りの風景を映し出した

『…分かったそっち行くわ』

黒尾「研磨さーんほんとに迷子になるとか有り得ないんですケドー」

《クロ黙って…Aくんごめん、迷子になって》

『反省しとるならええよ。そこから一歩も動いたらあかんで？』

《うん、分かった》

後ろからえ、研磨俺には？とか言っている鉄くんを無視して電話を切る

『鉄くん急ぐで』

黒尾「あっ、ハーイ」

これ以上他の人たちに迷惑はかけられへんと思い、急ぎ足で研磨のいる場所へと向かう

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