水に封印されし者 四拾漆 ページ49
ひとらんらんside
戦争が近くなってくると同時に、蒸し暑さが増してくるこの時期。
アザレアの花は散りかけ、もうこんな時期なんだなぁと、再び思い綴る。
いつもの様に農具を用意して、いつもは使わないタオルを首から下げる。
上着は脱ぎ捨てて腕を捲る。
…これで、用意は終わりなはずなのに、何かを感じる。
何か分からないけど、心残り、みたいな。
今の生活に嫌悪感は抱かないし、不利だということもない。
ただ、レアに《エンパス》を使っても反応がない位だ。
今まで数え切れない程見てきたというのに、何故だかあの子だけ見れない。
しかも、今回の戦争が終わったらこの国から出ていくなんて…
馬鈴薯を収穫する手が止まり、謎の虚無感に襲われる。
ここまで、藁の籠が重く感じたことは未だ嘗てあったことだろうか。
外道丸は俺を心配しているかのように見つめ、脳裏に映るのは過去に会った事のある女の子の姿。
嗚呼、また会いたい。
レアに関係性はないけど、何故だかレアが消えてしまう事に否定が籠る。
…人の心臓を、切りつけたくなってきた。
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扇@リョク(プロフ) - 優駿さん» 書いてて楽しいよ~ (2017年5月6日 22時) (レス) id: 73072c82de (このIDを非表示/違反報告)
優駿(プロフ) - レアちゃんがトントンの服着てるシーンあるけど、トントンって我々だの中でも一番身長でかいって言われてるよね(小声)それはそれでレアちゃんが萌え袖って事になるから…ヤバイいろいろと! (2017年5月5日 21時) (レス) id: 4310548fa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:扇@リョク | 作者ホームページ:uranai.nosv.org/u.php/hp/hikare _usiro/
作成日時:2017年4月5日 23時