水に封印されし者 四拾参 ページ45
レアside
目が覚めると其処は自分の部屋の天井があり、ちゃんと部屋に戻れたんだ、と思った。
ベッドから起き上がり、昨日トントンさんから借りた服を着る。
微かに感じるトントンさんの匂いが目を覚ましてくれる。
顔を洗い、食堂へ向かうと、グルッペンさんが大きい窓の前で佇んでいた。
『…グルッペンさん？』
グル「ん？レアか、今日も早起きなんだな」
『それはそうとして、何を見ていたの？』
いや、なんでもない、と言ったグルッペンさんは、いつもの輝きを発している赤い目が少し汚れている様に見えた。
グル「そろそろ、だな」
そのように言ったグルッペンさんは、総統室へ向かった。
さっきグルッペンさんの立っていた場所に移動すると、野良の蛙にナイフが幾つも突き刺さって、血が出ていた。
昔人殺しをしていたから、血塗れなのは慣れているが、ここまで酷いのはやったことは無い。
オス「レア？何しとるん？」
『…野良の蛙が死んでるのよ』
オス「嘘やろ？！」
『残念ながら、本当なのよね』
オスマンさんが隣に来て、「ホンマや…」と呟いた。
『…』
オス「そや！ちょっと時間ある？」
『…？えぇ』
そう言われてオスマンさんについて行く。
…
in osmn’s room
『…何をするの？』
オス「トンちの服着てるのが嫌やから、俺の服着てみぃひん？」
『いい、けど、借りたからには…』
オス「大丈夫やて！俺が後で説明したるから、今日は俺の服着てくれ！」
『…分かったわ』
渋々受け取り、何にしようかなー、と言っているオスマンさん。
オス「これはどうや？」
提示されたのは黒いズボンに白いVネックのシャツに深緑色のテーラードジャケット。
軽い服装だが、とてもボーイッシュでかっこいい。
オス「絶対似合うと思うから、着てみぃや！！」
『え、えぇ』
無理矢理のような違うような。
オス「俺は出るから、着替えたら教えてな！！」
『…』
ﾊﾞﾀﾝ
そう言って閉じられた。
手を見ると服があり、また着替えるのか…と思った。
…
一通り着替え、オスマンさんにどうぞ、と伝える。
ｶﾞﾁｬ
さっきよりも軽快な音で入ってきたオスマンさん。
とても楽しそうだ。
オス「おー！可愛ええな！」
『…そう、かしら』
オス「でも、そろそろ朝食の時間やな、」
悲しそうな顔をしたが、オスマンさんの部屋は後にした。
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扇@リョク(プロフ) - 優駿さん» 書いてて楽しいよ~ (2017年5月6日 22時) (
レス) id: 73072c82de (このIDを非表示/違反報告)
優駿(プロフ) - レアちゃんがトントンの服着てるシーンあるけど、トントンって我々だの中でも一番身長でかいって言われてるよね（小声）それはそれでレアちゃんが萌え袖って事になるから…ヤバイいろいろと！ (2017年5月5日 21時) (レス) id: 4310548fa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：扇@リョク | 作者ホームページ：uranai.nosv.org/u.php/hp/hikare _usiro/
作成日時：2017年4月5日 23時
