水に封印されし者 廿玖 ページ31
レアside
兄さんに言われた通り、戦闘室に来た。
相変わらず壁や床の傷が多く、水漏れしないのかが心配だ。
私がいるから大丈夫だとは思うけども。
ｶﾞﾁｬ
言動無用にドアを開ける。
そうすると、ナイフが飛んできた。
何故だ、と思いつつ水を操り、ナイフを包み込ませる。
ﾊﾟｧﾝと音がし、ｶﾗﾝｶﾗﾝとナイフが落ちた。
『…ゾム？』
ゾム「すまんなぁ、この前もグル氏に吹っ飛ばしてん」
『トントンさんが朝食作りながら待ってるわ、早く行きましょう』
ゾム「あ、そうなん？朝ごはんなんやろなぁ」
『…』
ゾムは汗拭きタオルを探し始めた。こんなにモタモタしていたら間に合うのだろうか。
ﾊﾟﾁﾝｯ
指を鳴らし、ゾムの汗を一瞬にして消えさせた。
ゾム「ん？あ、ありがとな、」
『いえ、早く行きましょう』
ゾム「ん？どうしたん？その絆創膏」
『オスマンさんにやられたのよ』
ゾム「ほぉん」
興味ありげに聞いてきたゾムは、大したことのないように反応した。
ゾム「レアは、戦争に出たいと思うか？」
気がついたら隣にいたゾムは私の顔を覗きながら聞いてきた。
『…出たいとは思うけど、』
出たいか、と言われたら出たくない。
ここまでして人を殺したいとは思わないし、殺すんだったら正々堂々と殺りたい。
ゾム「ま、ええか」
『…そう』
ロボ「あ、おった」
『おはよう、ロボロさん』
天と書かれている紙を揺るがしながら私を見上げるロボロさん。
相変わらず小さいものだ。
ゾム「あ、もしかして俺らが最後なん？」
ロボ「おう、はよ行こか」
『…』
ロボ「あと、レアちゃんのインカム、着色で終わりやから、もう少し待っててな」
『…ありがとう』
ゾム「今日の朝ごはんなんやった？」
ロボ「疲れが増してるのかいつもより雑やで」
ゾム「まじかー」
他愛のない会話を繰り広げ、やっと辿り着いた食堂。
ここまで疲れた朝はあった事だろうか。
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扇@リョク(プロフ) - 優駿さん» 書いてて楽しいよ~ (2017年5月6日 22時) (
レス) id: 73072c82de (このIDを非表示/違反報告)
優駿(プロフ) - レアちゃんがトントンの服着てるシーンあるけど、トントンって我々だの中でも一番身長でかいって言われてるよね（小声）それはそれでレアちゃんが萌え袖って事になるから…ヤバイいろいろと！ (2017年5月5日 21時) (レス) id: 4310548fa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：扇@リョク | 作者ホームページ：uranai.nosv.org/u.php/hp/hikare _usiro/
作成日時：2017年4月5日 23時
