水に封印されし者 廿肆 ページ26
レアside
まずは一番階段から遠い、オスマンさんの部屋に向かう。私の隣の部屋だ。
ｺﾝｺﾝ
ノックをし、反応を確かめる。
耳の良さは自信がある。
『…』
反応がないから、まだ寝ているのだろうか。
部屋に入って、オスマンさんを探す。
どうやら、まだ寝ているようだ。
『オスマンさーん、起きてください』
ﾕｻﾕｻと揺さぶるが、目覚める気配はしない。
そうすると、突然腕を引かれ、布団に入る。
私はオスマンさんの腕にすっぽりと埋まり、抜け出せなくなってしまった。
暖かい布団とオスマンさんの体温が私を暖かくさせる。
オスマンさんの私を抱き締める力は強くなり、より一層抜け出せなくなってしまった。
オス「…もう少し、こうさせてや…」
耳元でﾎﾞｿｯと呟かれた瞬間、体が震える。
腕の力は強くなり、人肌が愛おしかったのだろう。
でも、こうしてはトントンさんに粛清されてしまう。
『…オスマンさっ、』
突然、向きを変えられて、私が押し倒される状態になった。
オスマンさんは私を見つめ、捉えられた。
『…トントンさんから、全員起こすようにと命令されたわ、退けて貰ってもいいかしら？』
オス「…だめや」
『…そう』
オスマンさんは降参する気配も無く、本当に寝起きなのかと言えばそうではないだろう。
そうすると、首元に重みが入る。
オスマンさんの顔が
『…トントンさんに、粛清、されるわよ？』
勿論返事はなく、顔を埋めたままだった。
そうすると、
噛まれた…のか
大して痛くは無かったが、出血している。
オス「…ん？」
オスマンさんは突然顔を上げ、情けない声を上げた。
『…なに？』
オス「…え、あっ！ごめんな急に！」
…どうやら、正気になったみたいだ。
起き上がり、ベッドから降りる。
私もついでに降りる。だが、出血が止まらなく、医療室行きと共に、オスマンさんはトントンさんからの粛清待ちだろう。
『…私、医療室に行ってくるわ』
オス「だめや、1人じゃ危ないやろ」
そう言って、背と足に手を回される。突然の浮遊感を感じる。
オス「レアちゃんは出血してる所抑えておいてな」
そう言ってオスマンさんは走り出す。
…私を持って、重くないのだろうか。
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扇@リョク(プロフ) - 優駿さん» 書いてて楽しいよ~ (2017年5月6日 22時) (
レス) id: 73072c82de (このIDを非表示/違反報告)
優駿(プロフ) - レアちゃんがトントンの服着てるシーンあるけど、トントンって我々だの中でも一番身長でかいって言われてるよね（小声）それはそれでレアちゃんが萌え袖って事になるから…ヤバイいろいろと！ (2017年5月5日 21時) (レス) id: 4310548fa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：扇@リョク | 作者ホームページ：uranai.nosv.org/u.php/hp/hikare _usiro/
作成日時：2017年4月5日 23時
