Episode.504 ページ21
「お！島が見えたぞ〜！！」
『ヒッ、別の島？別の島だよな？』
「
『ゔ〜そうだよな〜……ハァ……』
妹には会いたいよ、会いたいけれど……もしここに居なかったらまた振り出しからだ
でも、そうなったらまだ船に居ても良い事になる。俺は本当に妹には会いたいしこれからアイツと暮らして行きたいけど……それと同じくらい皆とも居たい
決断をしたくない。だから、会ってしまったら決断をしないといけなくなる……から……
「ホラ！着いたわよ」
『え、あッ』
ぼうっとしている間に島に着いたらしく、ナミに肩を叩かれて漸く気付いた
ここが、ミュンローズ……アイツの居る島……
「なーナミ！俺も降りて探検してェな〜！」
「ダメよ！今回はAだけ、目的忘れてんじゃないでしょうね？」
『はは……ありがとう。じゃあ、降りて探してくる……けど、広そうだし……すぐには見付かんねェかも、な……』
港付近に錨を降ろして、ゆっくりと階段を下りる。トッ、と地に足を付けた時、妹と同じ島に居るかもしれないと言う考えでいっぱいになり余計緊張してきた
『暗くなる前には一旦戻るから』とだけ言って、逸る気持ちを抑えつつとりあえず島の中心部に向かって歩く事にした。
＿＿＿＿
＿＿＿
＿＿
「行っちゃったわね」
「探し人なら大人数の方が良かったんじゃないかしら？」
「そうだけど……家族水入らずで会いたいでしょう」
「それに俺達Aの妹の特徴とか知らねェもんな、双子だから似てんだろうけど」
そういや、前に妹との話をしようとしてたけどすぐに流れちまったな。それっきり話題に出なかったし
ナミさんが記録が溜まる前には出航したいとは言ってたけど、アイツすぐに見付けられんのか？
最悪見付かんなかったらクルー総動員で探すか、諦めるかだよなァ……
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作者名：鶯 | 作成日時：2023年1月6日 15時
