Episode.499 ページ16
フランキーは無事に仲間になり、フランキー一家達の別れを惜しむ声を聞きながら船はゆっくりと進む
……ただ……まだ……
「ちょっと！ルフィ！」
「ルフィー！」
「本当に良いのか麦わら、もう一人待たなくて」
「待ってたさ！サンジとAからあの話を聞いてから俺はあのガレーラの部屋が留守にならねェ様にあそこでずーーっと待ってたけど来なかった！
これが答えだ！あいつだってよ……！楽しくやると思うよ、海賊はやめねェだろうからその内海で会えると良いなー！」
確かに、ルフィはあの日からずっと部屋に居た。ルフィが何処にも行かないなんて珍しいと最初は思ってたけど……すぐに意図が分かった
ウソップ……本当に来ないのか？このままだともう間に合わなくなる……！
対岸の方に目を凝らしてもう一度居ないか確かめようとした時、何かが突如船の真横に落ちてきた
「しまった！見付かったぞ海軍だ！」
「……！じいちゃん！？」
《おいルフィ〜〜聞こえとるかー！こちらじいちゃんこちらじいちゃん》
「おいじいちゃん！何だよ！俺達の事ここでは捕まえねェっつったじゃねェか！」
《いやあしかしまあ色々あってな、すまんがやっぱり海の藻屑となれ！お詫びと言っちゃあ何じゃがわし一人でお前らの相手をしよう！》
……いや、わし一人でって言ってるけど
あの人、海軍の英雄だろ。そんなん何人もの海兵が束になって襲いかかってきても、それ以上の実力があるんじゃ……
「¨拳・骨……
────ボガァン！！と廃船島の壊れかけの小さな木船に大砲が命中した
……何千人もの海兵を相手するより、やっぱりガープ中将とサシの方がキツイ気がする……
「す……素手で大砲撃った！？」
「大砲よりよっぽど強く飛んで来たぞ、野球のボールじゃあるめェし！」
「仕方ないッ！とにかく逃げるわよ！？新しい船が粉々にされちゃうわ！」
「ヤベェな、今のが大量に飛んで来るぞ！」
『あんなの喰らったらひとたまりもねェよ……』
「船は全速前進！俺達は砲弾を潰す！」
「ああ！」
主戦力の男性陣が前へ出て砲弾を打ち返したり、船に当たらぬ様に対処していた
俺は流石にあんな鉄球を跳ね返せる程のパワーなんて無いので大人しく少し下がって港の方をじっと見つめていた……けど、ウソップの姿はまだ見えない……！
少し身を乗り出し、目を凝らしてもう一度似た様なシルエットの人物が居ないか探していた時────
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作者名：鶯 | 作成日時：2023年1月6日 15時
