だって私は (ページ3)

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二度と会えないかと思っていた

あの日、Aの中で手を差し伸べてくれた日から、存在自体消えてしまっていたのかと思っていた。

そんな彼女が、今目の前にいる

それは、嬉しいことこの上なかった。

｢凄くない？なんか、知らないおっちゃんに作ってもらった体。A瓜二つっしょー！！｣

楽しそうに話すMIを見て、ああ生きているんだと実感が湧くA。
気を抜いたら泣いてしまいそうで、唇を噛み締めながら。

｢……心配かけた？｣

申し訳なさそうにMIは言う。

その一言でAは、

｢心配したのに…呑気に帰ってこないで……｣

と涙を零すのであった。

★

自部屋に移動した２人。やっとの思いで泣き止んだAは、赤くなってしまった目を擦りながら、MIに尋ねる。

｢どうしてここに、来たの？｣

泣き止むのをじっと待っていたMIは、待っていましたと言わんばかりに｢それがね！！｣と話す。が…

｢Aちゃーん、ご飯冷めちゃうよ？｣

というルリーの声でぴたりと喋るのをやめた。
突然やんだその声に｢みぃ？｣と尋ねるA。MIを覗き込む様に見ると、焦りが滲み出るかのような表情で固まっている。

沈黙が痛い。
それを掻き消そうと、Aが

｢ルリーのとこ行こ？｣

と言う。MIは突然、ワタワタとした動きを見せると｢また今度でいいよ！！｣と。

何かおかしい。

そう思ったAは、MIの手を握ると無理矢理ルリーの居る部屋へと引きずっていった。

★

｢あ！Aちゃん、いた…………｣

部屋に入ると、そこにはリーガー達も居て、暫く姿を消していたAを探していたようだった。
ルリーはAを視界に入れると、｢見つけた！｣と言わんばかりの顔で近付く。が、後ろにいたAと同じ顔のそれを見つけると、途端に動きを止めた。

｢ど、どちら様？｣

とルリーが尋ねる。リーガー達も不審に思った様で、いつの間にか円を作るようにAを中心に囲っていた。

｢紹介する………。みぃって言う…人工知能。｣

｢あはは…………ども｣

人工知能

MI

その単語に、リーガー達の空気が一変する。
消えたと思われていたそれが、身体を持って戻ってきては、そう思っても仕方が無いと思えた。

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