日常記録3【爆豪勝己】 (ページ14)

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夢ページ14

夜中に目が覚めた
嫌な夢を見た

高校一年の頃
あの頃はいろんな事があった

ヒーローという立場が揺らいで、たくさんの血を見た

あのときのことを不意に思い出すことがある

自分の非力さを憎んで、どうしようもならない事にひどく打ちのめされた

身体を横に向け、瞼を開けると
スースーと寝息を立てながら眠る勝己の顔は幼く見える

彼が隣にいてくれたから、今も私はここで息をしてる

強くて、真っ直ぐで、誰一人として取りこぼさない

そんな彼が限界の縁に立った私を引き戻してくれた

起こさないそうにそっと体を寄せて勝己の胸に顔を埋める

トク、トクと鳴る勝己の心音が安心する、心地がいい

爆｢また見たンか｣

貴｢ごめん、起こした？｣

顔をあげればぽやっとした勝己が私を見つめていた

爆｢心配すんな

もう誰もいなくなんねぇよ｣

そう言って私をぎゅっと抱きしめる

勝己の声が好きだ

体温も好き、匂いも、優しく触る大きな手も

全部が私を安心させてくれる

貴｢ずっとそばにいて｣

爆｢てめぇこそ、いなくなんなよ｣

低く掠れた声は、少し気力がないように聞こえた

不確かな日々を過ごした私たちは
あの頃よりも強くなれただろうか

勝己の鼻先が私の頭に触れ
後頭部に回った手が勝己の身体へ引き寄せた

貴｢うん｣

トントンと背をさする、まるで子をあやすような勝己の優しい手つきに今度は深い眠りにつけた