日常記録3【爆豪勝己】 (ページ1)

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梅雨ページ1

貴｢あー、最悪だ｣

せっかくの休日、天気予報を見ずに家を出たのが失敗だった

曇天から急に降り出した雨に打たれ、慌てて屋根の下に入ったもののすでにびしょ濡れ

家までまだ距離はあるしタクシー呼ぶしかないか、と周囲をキョロキョロ見ていたら、大きな黒い外車が目の前で止まる

え、なに
と身構えていればゆっくりと窓ガラスが降りて

爆｢何しとンだ｣

貴｢爆豪｣

運転席には高校ぶりに顔を合わせる爆豪勝己がいた

貴｢天気予報見てなくて、やられた｣

爆｢バカだな｣

貴｢うるさ｣

久々の再会だと言うのに感動のひとつもないな
なんて、変わらないこの感じが懐かしかった

爆｢乗れ｣

貴｢え、いいよ別に
タクシー呼ぶし｣

爆｢ンな格好晒す気か｣

そう言われて自分の姿を見下ろすと、白いTシャツにブラが透けてしまっていた

貴｢わっ｣

慌てて腕で隠すと、ハァという大きなため息のあとに｢はよしろ｣と促されて大人しく助手席に乗せてもらった

静かな車内で、チラッと運転中の爆豪を盗み見る

テレビや雑誌で見かけることはあったけど
改めて本物を見ると、高校時代よりも鍛え上げられた身体付きとか、大人びた横顔とか

ヒーローになってから忙しい毎日のせいでいつの間にか今日を迎えてるって感じだったけど

しっかりと時間は流れてるんだな、としみじみ思う

貴｢え、どこ行くの｣

爆｢俺ン家｣

貴｢なんでよ、私の家でいいんだけど｣

爆｢遠いだろーが｣

貴｢だからって爆豪の家に…

てか、なんで家遠いって知ってんの｣

爆｢丸顔に聞いた｣

お茶子か、たしかにチームアップよくしてたもんな
って、そうじゃない。
遠いかもしれないけど爆豪の家にお邪魔する方が迷惑じゃん

貴｢迷惑かけたくないし、｣

爆｢今更だわ
つーか、そのままにしてっと風邪引く｣

貴｢なに、心配してくれてんの｣

爆｢バカは風邪ひかねぇか｣

貴｢相変わらず素直じゃないね｣

そんな会話していたらものの10分で爆豪宅についた