日常記録3【爆豪勝己】 (ページ45)

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デスゲームページ45

さすがに死ぬかも

この量の敵を一般人守りながら私たちだけで仕留めるのは無理がある

ここ数年は過激派の敵の出現は少なかったし、中弛みとでもいうのか

平和の最中に唐突に忘れていた高校時代の嫌な記憶を思い出させられた

もうあの時みたいなことを繰り返したくない

もう誰も失いたくない

誰の血も見たくない

あの頃、誰もが痛感した想いを胸に、それでもヒーローになる道を進んだ

当時はあの光景がフラッシュバックする度に吐き気が止められなかった

それでも前へ、前へ進むことが私たちにできるヒーローのあり方だった

師の思いを、仲間の思いを背負い

今の私たちは、それを乗り越えられているだろうか

貴｢ッ……ね、そっちあとどんくらい...？｣

爆｢…あ？

テメェよりは少ねぇな｣

息を切らした勝己の声が背中越しに聞こえる

貴｢ッ、ふぅ……なんか今日は自信ないや｣

爆｢弱音垂れてんじゃねぇ｣

そうは言うけど、勝己もわかっていたと思う

この状況が完全に不利であること

そろそろ二人とも限界であること

貴｢……だよねヒーローだもんね｣

爆｢あァ｣

束の間の休憩も許してくれない敵たちは私たちを容赦なく囲い、殺意の目を向ける

逃げ場も、勝利の道筋ももうないように思える

貴｢私の背中、任せる｣

背中合わせの勝己に私は言う

まるで告白をするように

これが私たちの形だと信じて

爆｢ハッ

大・爆・殺・神ダイナマイト様に背中預けンだ

高くつくぞ｣

貴｢ふっ、どのくらい？｣

爆｢テメェの一生分｣