【ゴーストハント】式神使いの女の子[禁じられた遊び]

４話　ホイッスル ページ39

東条「ケンジ君が？」



男の子「うん、新しいおうちでステッキやってたら雨が降って来て

もう帰ろうよって言ったのに出て来ないの」



ヒュウウ・・・

ガタガタガタ



外は大雨で窓を揺らす強い風



東条「皆はここにいなさい、ケンジ君を迎えに行ってくるからね」



近所の人も総出で探しました



男性１「いませんねぇ」



東条「いったいどこに・・・」



男性２「神父さん！大変だ、こっちこっち！」



東条「足場が・・・！まさかこの下に！？」



東条「そこには木材や足場が風で崩れ降りていました

――結局そこからケンジ君は発見できませんでした

翌日明るくなってから探しに来るとホイッスルだけが見つかったんです

少しでも声の代わりになればと誕生日にあげたもので

いつもケンジ君が首から下げていたんですが・・・紐は切れていました

教会の裏には水路が通っています、かなり深いのですが当時はまだフェンスがありませんでした

そのわきに倉庫があってそのそばに・・・」



ナ「遊んでいて落としたのかもしれませんよ」



東条「ええ・・・ただ最後に隠れる前に落としたのは確かです

笛を持つようになってからは必ず合図に笛を吹いていましたから

――多分水路に落ちたのだろうと警察が水路から続いている川まで探してくれたのですが

とうとう見つからないままで・・・

――ケンジ君だと思います、さっき合図がしたでしょう？

憑かれた子が姿を消すと必ずあの音がするんです。「もういいよ」の合図なんですよ

ケンジ君がいなくなってからステッキは自然に廃れました

いまだにあの合図をする子がいるとしたらケンジ君だけです」



『ホイッスルがないから・・・ですか？』



東条「ええ、なんの危険も無いのです。少なくとも今までは」



ナ「何かをきっかけにエスカレートする可能性はあります」



東条「そういう子ではないと思っているのですが

・・・見つけて欲しいんだと思います

そんな気がするんです」

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