その37 ページ38
A『……友達なんていなかった』
後藤「え?……」
審神者は一輪のコスモスをくるんくるんと回して見せてはいくかの花を手に取り組み合わせを考えながら語る。
A『…お父さんとお母さんは外にでたら、皆に迷惑がかかるからってあんまり外には出してくれなかった。』
後藤「そんな……そんなこと…」
A『……審神者になってむっちゃんや小夜ちゃんにあって、二人は私を外に出してくれた。追いかけっこをしたり……鞠で遊んだりしたんだ。今はもう……皆燃えちゃって、今じゃもう…お父さん達の名前とか思い出は薄れちゃった。』
審神者は表情を一つも変えずに坦々と語っていく。後藤は審神者の事情を知らなかった。そのせいか、先ほど質問した自分を深く後悔した。
後藤「……大将、ごめん。俺、来たばかりで大将のこと何にも知らないで………。」
審神者は首を振り、コスモスと小さな菊を後藤に見せて、頬に手を当てる。
A『……後藤、私は大丈夫。今は皆がいるから、寂しくないよ。』
後藤「大将……。」
審神者と後藤は一層距離が縮まり、一緒に生けた生け花は歌仙と宗三は素晴らしい作品だと言って評価した。何故なら、いかにも二人らしい生け花が完成したからだ。真ん中に凛と立つコスモスに小さく咲いてる菊。派手で地味な作品はまさに後藤と審神者を現していた。
粟田口短刀達「「へぇ〜!!」」
秋田「後藤兄さんは主君と生け花をしたんですか!?」
後藤「おうよ!大将と作った生け花、歌仙と宗三の旦那からいい評価をもらったんだぜ!」
前田「後藤兄さん凄いです!」
薬研「しっかし…後藤が生け花なぁ?」
後藤「んだよ、その目!」
乱「後藤が生け花って似合わないよね〜」
信濃「よく大将と生け花ができたよね。」
後藤「……よし、おまえら表へ出ろ(ゴゴゴ」
その夜、部屋で騒いでいた後藤、薬研、信濃、乱は一期によって説教された。また、聚楽亭に出陣した第三部隊は順調に出陣しており、休み休みで出陣を中断しては体を少し休ませるようにしている。今のところ怪我人がいないことがわかった審神者も眠りについた。
今剣「あるじさまー!あさですよ!」
今剣や岩融が陸奥守と小夜のかわりに審神者を起こしにきた。審神者は相変わらず朝が弱いようでまだ眠たそうにしていた。
今剣「あるじさま、もしかしてよふかしをしたんですか?」
岩融「初期刀達にまた怒られてしまうぞ?」
A『夜更かしは……してない…はず』
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七夏(プロフ) - ああァァ嗚呼むっちゃん!カッケェよ! (2021年1月16日 0時) (レス) id: 716685a2fc (このIDを非表示/違反報告)
香織(プロフ) - 続編おめでとうございます°・(ノД`)・°・ほんとこの話好きなので嬉しいです!ちなみに46話が見られないのですが編集中とかでしょうか、、、? (2018年11月6日 8時) (レス) id: 3b6497bb9f (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - はじめまして!むっちゃん、お小夜…大好きだぁぁあああ!この作品はとても面白いです!これからも頑張ってください!応援しています! (2018年11月2日 20時) (レス) id: 7406046dda (このIDを非表示/違反報告)
海月猫(プロフ) - 初コメです!とても面白いです!これからも更新、頑張ってください! (2018年10月2日 7時) (レス) id: db1e8d80c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:編集下手くそマン | 作成日時:2018年10月1日 5時