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その36 ページ37

審神者は執筆を黙々としているなか、後藤は静かに見守っていたが…

後藤「……静かだなぁ」

A『………。』

後藤は退屈で仕方なかった。審神者の近侍になって大喜びしたものの、こんなに退屈だとは思いもしなかった。

薬研「大将、入るぜ」

薬研の声がすると後藤はしゃきっと背を伸ばし、きちんと正座をした。

薬研「よう、後藤。」

後藤「薬研じゃねーか。どうしたんだ?大将は今忙しいんだ。」

薬研「まぁまぁ、そう言うなよ?大将、宗三と歌仙の旦那がお呼びだぜ。」

A『………宗三と歌仙が?』

審神者は執筆を終わらせたのか、筆を置き、資料を整えた。

薬研「おう。何でも生け花の勉強の時間らしい。……まぁ、雅なことは俺っちにはよくわからんがな?」

後藤「俺もよくわかんないな…」

審神者は資料を整え終え、すっと立って後藤をじーっと見つめる。見つめられた後藤は驚いたものの、瞬時に理解して審神者の手を繫ぎ、宗三達の部屋へと案内した。

歌仙「待ってたよ、主。」

宗三「後藤も一緒ですか。」

後藤「おうよ。なんせ、俺は大将の近侍だからな!………ところで沢山花があるけど、旦那と大将は何をやるんだ?」

庭に咲いていたのか沢山の種類の花が綺麗に並べられていた。どれもこの時期にしかないものばかりだが、後藤にはよくわからなかった。

歌仙「生け花だよ。この壺に主が花を綺麗に、雅に生けていくんだ。後藤もどうだい?」

後藤「ん〜…。いや、大将の生け花を見守らせてもらうぜ。」

宗三「なら、主と一緒に考えながら生けてみてはどうです?今日はいつもとは違う種類の花なのでかなり時間がかかると思いますよ?」

後藤「………そうなのか?大将」

A『……宗三の言う通りかも、このお花とかよくわからない…』

審神者は一輪の花を手に取る。後藤はその花には見覚えがあった。

後藤「大将、それはな?コスモスって言うんだぜ!」

A『……コスモス?』

後藤「そそ!チビ共が育ててた花だって薬研が言ってたんだ!確か、コスモスは『秋桜』とも言うんだ!」

A『……後藤、よく覚えてたね。』

後藤はえへへっと照れてはいるが、これは常識である。ただ、審神者は知らなかっただけで、後藤はただ覚えていたというだけだ。

後藤「大将は庭で花を摘んだり、友達と遊んだりしてないのか?」

後藤はさらっと聞いたが、審神者の事情をよくしっている宗三たちはハッ!と思った時には遅かった。

A『……友達。』

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七夏(プロフ) - ああァァ嗚呼むっちゃん!カッケェよ! (2021年1月16日 0時) (レス) id: 716685a2fc (このIDを非表示/違反報告)
香織(プロフ) - 続編おめでとうございます°・(ノД`)・°・ほんとこの話好きなので嬉しいです!ちなみに46話が見られないのですが編集中とかでしょうか、、、? (2018年11月6日 8時) (レス) id: 3b6497bb9f (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - はじめまして!むっちゃん、お小夜…大好きだぁぁあああ!この作品はとても面白いです!これからも頑張ってください!応援しています! (2018年11月2日 20時) (レス) id: 7406046dda (このIDを非表示/違反報告)
海月猫(プロフ) - 初コメです!とても面白いです!これからも更新、頑張ってください! (2018年10月2日 7時) (レス) id: db1e8d80c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:編集下手くそマン | 作成日時:2018年10月1日 5時

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