幼女が暮らす花丸な本丸

その27 ページ28

貞宗「主が引き篭もったって聞いて、俺と鶴丸さんで審神者の部屋にこっそり入ったんだ。そしたら、主がベッドの上で泣いててそれで……」

薬研「慰めて寝かしつけたってわけか…」

貞宗「そう、皆に伝えようとしたんだけど…主が中々離してくれなくてさ？」

貞宗は申し訳なさそうに笑う。薬研は一本取られたという顔をする。

燭台「どうする？余興辞めさせるかい？」

薬研「いや、酒が回ってるやつもいるからあのままでいいだろうよ。」

長谷「そうだな。一応、鶴丸には主の側に居るように言っておいてくれ。」

貞宗「おうよ！貞ちゃんに任せとけ！」

そのまま、貞宗は審神者の部屋に戻った。薬研は貞宗と審神者部屋を見て、ポツリと呟いた。

薬研「俺たちの天照大神は引き篭もったままなら、俺たちも引き篭もればよかったのか…」

燭台「薬研くん、何か言ったかい？」

薬研「いや？何でもねー。しっかし、腹減ったなー！！」

結局、朝までどんちゃん騒ぎをした刀剣達は非番になり、審神者には顕現したばかりの貞宗が小夜が帰ってくるまで近侍を務めることになった。

燭台「主は貞ちゃんにべったりだね。」

鶴丸「ああ、貞坊は励ますのが上手いからな。今の主にはちょうど良いかもしれんな。」

伽羅「あいつが元気ならそれでいい………」

鶴丸「だな。」

燭台切達が厨で話しているとぱたぱたと今剣が厨に入ってきた。

今剣「しょくだいきりさーん！なにかのみものはありませんか？」

燭台「あぁ、そこにお茶が入ってるよ。もてるかい？」

今剣「だいじょうぶですよ！では、しつれいしましたー！！」

今剣が数個のコップとお茶を持って厨を出て行く。

鶴丸「元気だなー。」

伽羅「……恐らく、貞が新しい遊びでも短刀たちに教えてるんだろう。」

燭台「あー、なるほどね。貞ちゃんらしいや」

庭では粟田口の短刀たちと貞宗、審神者が助け鬼という遊びを庭でしていた。

薬研「みーだーれ！」

乱「ちょっと！？何で真っ先に僕を狙ってくるの！！ちょっと厚助けて！！」

厚「うわっ！薬研をこっちに連れてくんなよ！？」

前田「乱兄さんが捕まりました！」

五虎「あ、主様も捕まってしまいました(汗」

後藤「はっはっはっはっ！！さぁ、チビ共！大将と乱を助けてみろ！」

平野「後藤兄さん包囲するなんて狡いです！(汗」

博多「これは難しいばい！(汗」

乱「きゃー♪主さんと捕まっちゃった♪」

乱が審神者にぎゅっと抱きつくのをみて、後藤と博多は苦笑い。

その28→←その26

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す