【３】路地裏から拾いまして【浦.島.坂田.船】 (ページ50)

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『……つぅ』

一月に必ずくる女の子の日。
そしてクーラーの付いていない真夏日の自室

『……っ』

今耐えている頭痛と腹痛はどっちからだろう。
生的現象なのか熱中症なのか…

『(痛すぎてクーラーもつけられない…)』

いっそのこと眠ってしまいたいが、睡魔より痛みが勝ってなかなか眠れない。気絶した方が早いのに…

し「Aー？……寝とるんかー？」

『……』

一階から呼ばれるも、言葉を発することもできない。
…もー、ほんとに最悪。暑いし、これは絶対に３０度超えてる

し「A？寝とるん？入るで？……あっつ！？」

志麻さんはドアを開けると、すぐに叫んでドアと窓を全開に開けた。…行動が早い

し「バカ！何しとん！ばか！」

『…２回も言わないでください』

し「…アレか。もぉー、薬は？」

『まだ、です』

し「はいはい。行こか」

え、ちょ…。
彼は私を抱き上げ、ゆっくりと階段を降りてリビングへと入った。ちょ、視線が…

せ「え、ど、どしたん」

し「このバカ、アレが来とって薬も飲まずクーラーもつけず、ベッドで横になっとった。」

せ「はい、バカ」

2人してバカバカ言わないでくださいよ…。

う「軽い熱中症にもなってるな…。えーっと、薬と…」

さ「毛布持ってきた！はい、A。」

『ありがとうございます…』

本当に申し訳ない…。
志麻さんにソファへと下ろしてもらい、坂田さんから貰った毛布を体へと巻く。

う「ほら、薬と茶。…今日は一段と重そうだな。」

『ありがとうございます。
普段は痛まないので、その分痛みが酷いみたいです。』

お茶と一緒に薬を飲み込み、またお茶を飲む。
はぁ、涼しいし楽になった…。

『あっ、そういえば何か用があったんですか？』

さ「んー？ただの昼食」

し「まったく。俺は怒っとるんやからな」

う「まーしぃ、それは仕方ないだろ。」

せ「まぁまぁ。もうええやろ？ご飯にしようや」

…申し訳ないと思ってますよ。