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もしも、この世界から N×S ページ4
-N side-
もしも、この世界から
“ごめんね”って言葉がなくなったら
すれちがう恋人は
もう二度と出逢えないね。
･
「あ…、雨。
翔ちゃん、大丈夫かな…」
喧嘩して、
何も持たずに出て行った翔ちゃんを
迎えに行くんだ
駅まで傘を持って行くと
改札の近くで
うずくまる翔ちゃんを見つけた
「翔ちゃん。」
優しく声をかけると
ゆっくりと顔をあげた。
涙でぐちゃぐちゃの翔ちゃんは
びっくりしてた
「一緒に帰ろ？」
手を差し延べると
「うん」ってびっくり顔が笑顔になるんだ。
ふたりで手を繋いで歩き出す。
そしたら
「和…
ごめんね？」
って俺に寄り掛かる翔ちゃん。
そんな君が愛おしくて
「俺もごめんね？」
ってその唇にそっとキスをした
･
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作者名：里和 | 作成日時：2012年2月26日 11時
