天地・鬼滅の刃【弐】

十二鬼月を倒しておいで ページ17

ツナside


俺が自身の掌を刺して…



ツナ「…」ﾎﾞﾀﾎﾞﾀ


禰豆子「ﾌｩ!!ﾌｩｯ!!」ｷﾞｷﾞ



俺の血液がどんどん畳に染み込んで行く…


炭治廊「禰豆子!!」

エンマ「…ダメだよ…今君が動けばツナ君の覚悟を無下にする事に等しい」


禰豆子「!!!!」ﾌﾟｲｯ


ツナ「…」



実弥「!!」

しのぶ「!!」

宇髄「!!」



禰豆子は鬼の本能である食欲を人としての理性で押さえ込んだ

しかしあの精神状態……安定していない不安な状態だ


ツナ「ごめんね」

禰豆子「ﾌｶﾞﾌｶﾞ」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ



禰豆子は再び小さくなり､木箱から頭を出して怒っていた



産屋敷「どうなったのかな？」

にちか「沢田綱吉様が自傷行為をして血を流しました」

ひなき「竈門禰豆子様は流れる稀血を目の前にしても食い付かず､耐えてそっぽ向きました」



産屋敷「ならこれで竈門禰豆子が人を襲わないと証明されたね」


実弥「っ!!」

伊黒「!!」



ツナ「…禰豆子」ﾆｮﾛﾆｮﾛ ｻｧｧｧ

禰豆子「ﾌｶﾞﾌｶﾞ」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ




宇髄「んだぁ!!あの指輪から触手ミテェなのがにょろにょろと!!派手に気色悪いぜ!!」

エンマ「気配のﾍﾙﾘﾝｸﾞ……」

炭治廊「えっ！」


ツナ「さぁ…眠るんだ……」

禰豆子「ﾌｶﾞ……ﾌ…ｶﾞ……」ｳﾄｳﾄ



炭治廊「禰豆子!!」


ツナ「安心して､元々彼女に掛けられていた暗示の上に更に暗示……軽い催眠術を施した」



炭治廊「催眠術……」



ツナ「……決して家族を忘れるな」



炭治廊「!!」



ツナ「隠の人､竈門炭治廊､並びに竈門禰豆子を蝶屋敷へ…手当ては必要だから…構いませんよね､お館様」



産屋敷「うん､僕もそう言おうと思ったからね…実弥､小芭内､余り下の子に意地悪しない様に」


実弥「…御意」

伊黒「…御意」



産屋敷「炭治廊も柱への口の聞き方には気を付けようね､彼等は他の子達とは違う抜きん出た才能を持っている」


炭治廊「…」


産屋敷「故に彼等は優遇されるんだ炭治廊､まずは十二鬼月を一人倒しておいで､そうしたら綱吉が言う様に炭治廊を言葉に重みが持てるから」


炭治廊「はい…」ｺﾞｸｯ


ツナ「…」


炭治廊「俺は必ず鬼舞辻無慘を倒します!!俺が悲しみの連鎖を絶ちきる」


ツナ「…」ｸｽｯ

蜜璃「ﾌﾞｯ」

宇髄「…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

杏寿郎「いい心がけだ!!」


にちか「…」ﾎﾟｶｰﾝ

ひなき「…」ﾎﾟｶｰﾝ

産屋敷「うん､今の炭治廊には無理だからまずは十二鬼月を一人倒そうね」

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