大地の穏やかな日常 ページ28
エンマside
僕は今日、何時もお世話になっいるので蝶屋敷の修繕をしている
しのぶさんからは隠の人に任せればいいって言ってたけど
それじゃ恩返しが出来ないと自分から名乗り出た
今はツナ君とカナエさん、チビッ子のは街に買い出しに行っている
エンマ「フゥ……雨漏りの修繕終了……次は窓だな」
屋根から降りるとカナヲが蝶と戯れていた
エンマ「カナヲ、今日の稽古は終わった?」
カナヲ「……」ニコニコ
エンマ「花の呼吸ももう少ししたら体得出来るんだってね」
カナヲ「……」ニコニコ
エンマ「怪我しない様にね」
カナヲ「…」ニコニコ
ダメか……今日は話してくれないみたいだ
僕は窓(立て付け)の修理をして回っていると本でびっしりの部屋に行き着いた…
そこでは……
しのぶ「んんーー!!後、ちょっと」プルプル
爪先立ちをし、棚に収納されている本に手を伸ばすも届かないらしい
エンマ「しのぶさん、この本で良かったですか?」スッ
しのぶ「古里さん!!」
エンマ「?これじゃありませんでしたか?」
しのぶ「い、いえ……ありがとうございます」
僕はそのまま窓の修繕に入ると背後から声が掛かる
しのぶ「……古里さんも綱吉も……体格に恵まれて羨ましいわ…」
エンマ「え?」
しのぶ「……最終選別の時ね……私の毒が鬼に届かなかったの…もう少し背があれば、もう少し筋力があれば……そんな事ばかり考えてしまう」
エンマ「それで……」
しのぶ「こんな事、2人に話しても理解出来ないでしょうけど」
エンマ「僕とツナ君は理解出来るよ」
しのぶ「何言って…」
エンマ「僕達の背が伸びたのはここ2年以内の話だからね……僕がツナ君と出会う少し前はツナ君、背が低かったらしいよ」
しのぶ「え……」
エンマ「僕もそうだった……背が低かったから周りの子達から散々虐められた」
しのぶ「…」
エンマ「悲観する事はないよ、代わりにしのぶさんは策を練ってる、それはとてつもない武器になる」
しのぶ「そう…話、少し変わるけど古里は綱吉以上にカナヲに構うわよね?どうして?」
エンマ「何でだろうね……多分」
しのぶ「!!」
エンマ「妹が生きてたら……カナヲ位になってたかもしれないからかな」
しのぶ「……殺されたの?」
エンマ「…うん……人にね」
しのぶ「!!……古里はその時の事」
エンマ「鮮明に覚えてるよ、今はマシになったけど…妹が必死に助けを求める声を今でも覚えてる」
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作者名:修羅 | 作成日時:2019年9月26日 4時