縁側から見る満月 ページ18
ツナside
ー蝶屋敷ー
選別後、しのぶを抱えた状態のカナエさんは慌ててしのぶを治療室まで誘導した
俺は縁側で黄昏ながら満月を見ていた
ツナ「暫くは見ることが出来ないと思ってたけど……良いものだな満月」
エンマは石鹸の糟からシャボン玉の液体を作ってカナヲとシャボン玉遊びをしている
エンマ「こうやってこうしたら」
カナヲ「……」ジー
エンマ「ほら、大きいシャボン玉の中に小さなシャボン玉が出来るんだ」
カナヲ「…」コクコク
ツナ「……まるで兄妹だな」
エンマ「…そうかな?妹も生きてたらカナヲ位になってたと思うから余計かな」
カナヲ「…古里さん達にも兄妹が?」
ツナ(珍しくカナヲが自分から聞いてきたな)
エンマ「………居たよ、妹が1人ね」
蝶屋敷に居る時、エンマは何時もカナヲの相手をしている
ツナ「……俺に何か用ですか?カナエさん」
カナエ「ええ、少し」ニコリ
カナエさんはポスッと音を立てながら俺の横に腰をおろす
カナエ「綱吉君は何をされていらっしゃるのですか?」
ツナ「満月を見てたんだ……」
カナエ「綱吉君は満月がお好きなのですか?」
ツナ「うん……月光の光は身に染みるから…太陽の光は全部を焼かれてしまいそうだから」
カナエ「そうですか」
ツナ「しのぶは?」
カナエ「治療は済んでいるんですけど……綱吉君が何処に居るのか聞いた後、何故か縁側には近付こうとしないのよ」
ツナ「何もないなら良かったです」
カナエ「ええ……………その、綱吉君」スッ
カナエさんは姿勢を但し、深く頭を下げた
ツナ「ちょっ!!カナエさん」汗
カナエ「私ばかりかしのぶの命も助けてくれてありがとう……私のたった1人の妹を助けてくれて」
ツナ「頭を上げて下さい」汗
カナエ「本当に」ヒックッ ヒックッ
ツナ「…」
カナエさんが啜り泣いているのが分かった
この人は……本当にしのぶが大事なんだ……
カナエ「しのぶから選別の時の話を聞いたわ…綱吉君に助けて貰ったって」
ツナ「いえ……身に付けた力で誰かを助ける事が出来た、誰かを生かす事が出来ただけで満足です」チラッ
しのぶ「!!」ピュッ
柱の向こうからこちらを伺っていたしのぶと目が合い、直ぐに隠れた
カナヲ「…」フー
エンマ「お、早速習得したか凄いなぁ〜カナヲは」
エンマは相変わらず遊んでいた
カナエ「所で綱吉君、話が変わるのだけれど」
ツナ「はい?」
カナエ「私と結婚しましょう」
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作者名:修羅 | 作成日時:2019年9月26日 4時