光り輝く蝶 6 (ページ35)

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Happy Ten Day ページ35

TN side

数日前にソロデビューを果たした俺は練習室に篭もりっぱなしの日々だった。
ステージやソロコンも控えていたから、ほとんど毎日朝から夜まで練習をして曜日感覚も無くなってきていた頃、突然救世主が現れた。

今日もいつもと同じく、練習室で黙々と練習をしていた時、見慣れた顔が見えて思わず立ち尽くしてしまった。

TN ｢A…？どうしたの久しぶりじゃん！｣
｢久しぶりだね〜！ちょっと会いに来ちゃった｣

｢邪魔してごめんね｣と眉を下げて言ったAだったけど、ちっとも邪魔だとは思わなかった。寧ろ久しぶりに会えて気持ちが明るくなった。

Aが来てくれたタイミングでちょうど休憩をしようと思い、練習室のソファに二人並んで座って募る話を沢山した。

｢今日ね、ここに来る前威神の宿舎に行ってきたの｣
TN ｢そうなの？誰かに用事？｣
｢テンちゃんに会いに行ったんだけど居なかったから、ここに居るって教えてもらったんだ｣

そう言ったAは隣に座る俺の両手をぎゅっと握って｢お誕生日おめでとう｣と笑いかけた。

TN ｢あ、そっか……今日俺誕生日……笑｣

目まぐるしく過ぎていく毎日だったから、自分の誕生日も忘れてしまってたよ……Aの誕生日はしっかり覚えてたのに……笑

｢テンちゃん最近大忙しだったもんね、しっかり休める時は休んでね？宿舎行った時にシャオにケーキ渡したからまた皆と食べてね〜｣
TN ｢絶対食べる！ありがとうA｣
｢あ、プレゼントも全部シャオに預けたから帰ったら受け取っておいて笑｣

何から何まで至れり尽くせりで開いた口が塞がらないよ。
俺よりも遥かに忙しいのにこうしてメンバーの記念日はしっかりお祝いしてくれる所とか尊敬するな。

TN ｢Aは絶対世界で一番幸せになって欲しいよ｣
｢えへ、何〜急に笑｣
TN ｢こんな素敵な女の子他に居ないもん。テンが保証する｣
｢ふふ、それは心強いよありがとう笑｣

俺の隣でクスクス楽しそうに笑うAを見て、俺もつられて笑顔になった。

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