光り輝く蝶 6 (ページ21)

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ヌナとドーナツページ21

MK side

｢マクちゃん、引換券使い切れるの？｣

日本から韓国に帰る道中、ヌナがそう話しかけてきた。

MK ｢引換券？｣
｢うん。量もあるし期限も決まってると思うけど｣

ヌナが指さしたのは、俺が日本で買った某ドーナツ屋さんの福袋に入ってた可愛いキャラクターのポーチ。
このポーチが欲しくて買っただけだから、ドーナツの引換券の事なんか考えてなかったけど確かに使わないのは勿体ない。
期限を確認すると来月末までで、日本でしか使えないから流石にこの量全部は使い切れないと確信した。

MK ｢来月また日本来るけど流石にこの量は使い切れないかも…｣
｢えー勿体ない｣
MK ｢ヌナが良いならこれ使い切るの手伝ってよ｣
｢いいの？マクちゃんが買ったのに｣
MK ｢うん。ヌナドーナツ好きでしょ｣
｢だいすき｣

そう言って子どもみたいに無邪気に笑うヌナにまた愛らしいと言う感情がフツフツと湧いてきて、自然と口角が上がった。

その一ヶ月後、また日本にやって来た。
ライブの前日、リハーサルを済ませて今日はこのままフリーだと聞かされ、ヌナの元へ向かうとタイミング良くヌナも俺を探していたみたい。

MK ｢今からどうかな？｣
｢わぁ、マクちゃんからデートのお誘いだ｣
MK ｢ｱﾆ…！この前言ってたドーナツの事だよ！｣
｢分かってるよ！あーほんとに可愛いね……笑｣

赤くなってるであろう俺の耳を両手で包み込んで｢可愛い｣と声を漏らすヌナと、タクシーに乗って目的地に向かった。

沢山の種類のドーナツをトレイに乗せている最中も、目をキラキラさせながら｢マクちゃんありがとう｣ってずっと言うもんだから、一緒に来て良かったと心の底から思えた。

｢連れて来てくれてありがとう｣

ドーナツを食べながら嬉しそうにそう言うから、こんな可愛い子になら何でも食べさせてあげるし何でも買ってあげるよと思わず言いそうになった。

MK ｢ヌナは本当に可愛いね。着いてきてくれてありがとう｣
｢ふふ、マクちゃん耳真っ赤｣
MK ｢……笑｣

結局俺よりヌナの方が食べてたし、あの細い体のどこに入るんだってぐらいの量も食べてくれた。
ヘチャンから｢ヌナと二人でどこか行ってるでしょ？｣と連絡が来てたけど、もう少しヌナとの時間を楽しみたいからこれは気付かなかった事にしよう……笑

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