光り輝く蝶 6 (ページ15)

今日:253 hit、昨日:264 hit、合計:223,032 hit

ジェナと星空と素敵な時間とページ15

JH side

今日はメンバー全員朝から夜までレコーディングがあり、少し疲れて宿舎に帰ってきた。
シャワーを浴びて、すぐに寝ようと思い冷蔵庫から水を取り出すとベランダでゆらりと何かの気配がした。

万が一の事もあるけど、直感的に危ない物ではないと感じたからベランダの扉を開けると、薄着で肩に毛布を羽織っているAの姿があった。

JH ｢何してんの、風邪ひく｣

ソファにかけてあった毛布を1枚取り、肩に乗っている毛布の上から更に羽織らせるとAは｢ありがとう｣と優しく微笑んだ。

｢今日星がすごく綺麗に見えるってジョンウが言ってたの思い出して、ちょっと見てた｣

そう言って俺の顔を見て、またすぐ目線は空を向いたから俺も同じように空を見上げると綺麗な星達が空に広がっていた。

JH ｢本当だ、綺麗｣

俺がそう呟くと何故か誇らしげに｢でしょ｣と笑うから、それが面白くて俺も自然と笑みがこぼれた。
忙しくてゆっくり休めない事が多い日々だけど、たまにAはこうやって一息つく事の大切さを教えてくれる。
A自身は無自覚でやってるんだろうけど、俺含めメンバー全員、Aのこういう所に日々感謝している。

JH ｢Aの両親にまた会いたいな｣
｢えぇ？どうしたの急に｣
JH ｢初めて会った俺達に凄く温かかったから、なんとなくまた会いたいなって｣
｢ふふ、お父さんとお母さんが聞いたら喜ぶよ。また皆で実家来てよ、ルカも喜ぶと思うから｣

ルカって言うのはAが実家で飼っている犬の事で、｢なんでルカって名前になったの？｣と昔ヘチャンが聞いた事があったんだけど、ドイツ語でルカは"光をもたらす者"と言う意味だとAが話しているのを聞いて、素敵な由来だなと思ったのを覚えている。

実家に犬がいる事は聞いていたけど、Aの話し方的にすごく小さな犬だと思っていたから実家に行った時、広い庭で走り回っているルカを見てびっくりした。
サモエドとシベリアンハスキーのミックスだとAは教えてくれ、大きなルカの頭を撫でていたけどヘチャンなんかビビりまくってたな。

初めてAの実家に行った時の事を思い出し、思わず吹き出してしまったのをAは不思議そうに見つめていた。

JH ｢次日本行く時、両親が休みだったら絶対行く｣
｢皆が来るって言ったらスケジュールあけてくれそう｣

こうしてゆっくり話す時間が凄く好きで、ずっとこの時間が続けばいいのにと子どもみたいな事を考えてしまうけど、この瞬間ぐらいそう思っても良いよね。

.