248話 決戦の時 ページ11
マ｢テメー！！いつまで寝てんだ呼んだら早く来いよい！｣
バターンッと扉が開いたかと思えばそのままずかずかと入ってきて自分の首根っこを掴むマルコさん。おいおいこちらとらレディだぞ自粛しろ。なんて、聞かないよな…
貴｢ちょっ…何…やめ…いってこのクソ鳥…｣
焼き鳥にしてやろうかという言葉は飲み込む。限界まで寝てるつもりだったので抵抗した。しかし、船外の風景に気を引き締め直した。
そこは、見覚えのある場所だった。
マ｢あの島で、間違いないな？｣
大きな満月に照らされていた。
ぽつんと、一つだけ。こういうのを孤島と呼ぶのだろう。周りには何も無い。まるで、他を焼き払ったかのように。あまりにも不自然に、その島は佇んでいた。
そこには大きな建物が立っている。城では無い。海軍基地でもない。あれは、要塞だ。
そしてそこのボスが我々の敵。
貴｢…やっと来てやったよ…父さん。｣
このログポースが指す先に、アンタが居るのか。
無邪気に笑うあの男の顔が脳裏に浮かんだ。
『来たね…我が愛しき＿＿』
貴(……うるせーこの野郎。)
マ｢よし…上陸用意！全軍計画の配置に付け！！！｣
｢｢｢おう！！！｣｣｣
ビリビリと鼓膜を破るくらいの声量。モビーディックの船体は大きく傾き、そして進んだ。
エ｢よう、お目覚めだなヘルメス！｣
貴｢エース君｣
騒ぎの中、隣に来たのはエース君。きゅっと肩を寄せられ人が入れ違う中をスイスイとエスコートされる。
エ｢わかってると思うけど、俺達はあっちから突入するからな。｣
貴｢あー…うん…待ってその前に着替える…｣
マルコさんったら自分を寝間着のまま連れ出しやがって…全く、配慮に欠けるね。
エ｢わりと呑気だなぁ｣
ふっと笑う彼。少し、まぁ本当に少しだけど…それに安心した、気が、する…
貴｢…そう振舞ってるだけかもね。｣
その言葉は扉を閉める音に消された。
エ｢えっ、あっ、俺見張りしてるな！｣
シャツを脱ぐと、此方を見ていたエース君は慌てて背を向ける。
貴｢いや何を今更…別に着替え見られるくらいどうって事ないよ…｣
エ｢気持ちの問題！｣
顔が真っ赤だ。思春期か？(煽り)
貴｢……君には教えてもいいかもね…｣
エ｢？｣
紅い唇はそっと弧を描いた。それは、幼い少女の微笑みのようで、草臥れた女性の自嘲のようで、何も読めやしない。
それは、ヴァンダー･ヘルメスの一番の秘密である。
続く (更新停止中)
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ふいと - この作品大好きです (2019年5月6日 13時) (
レス) id: ec73fc1a8a (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2018年9月8日 23時) (レス) id: 74107eb362 (このIDを非表示/違反報告)
たけつき。(プロフ) - 森田菜々子さん» ごめんなさい小説製作は受け付けてないんです…自分で考えたやつじゃないと想像力が働かないところがあるので…本当に申し訳ございません。他の作者様方へお願いします。自分にリクエストしていただけたのは嬉しかったです。 (2018年9月5日 22時) (レス) id: d2d8bef1b4 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - お願いあるんだけどいいですかな？ワンピース×メイ・チャンの恋愛短編集でお願いします。メイ・チャンは長男のグリードと次男のエンヴィーの妹を設定で (2018年9月2日 10時) (レス) id: e772f145ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：脱兎狼 | 作成日時：2018年4月8日 15時
