【ONE PIECE】無気力系旅人の奮闘第5弾 (ページ40)

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229話今だけでもページ40

～エースside～

筋肉は付いているが、柔らかく、うっすらとしかない産毛に白い肌。
アルコールが回っている事もあり、理性はすぐに切れた。

口付けを落とすと、紅を塗ったようにすぐに染まった。それと同時にピクリと筋肉が強ばったのを感じた。

最初は小さな欲望。肥大化したらもう止められることはとても不可能である。

エ(…このままだと、勘違いするぞ…ヘルメス)

彼女の力量は知っている。自分がそれに敵わない事も。

どうせお前は知らないだろう。
腕への口付けは恋慕う気持ちを表す。
手首への口付けは欲望を表す。
手の甲には敬愛。
そして掌には懇願。自分の物になって欲しいと、心から思う相手にしかしない。

一つ、また一つと触れる。
いつの間にか寝息が聞こえていた。

エ「えぇ…」

こんな空気の中で寝れるヘルメスに呆れを覚えるが、これでこそ、なんて愛おしさも感じた。

エ(…この指輪…邪魔だな)

再開からヘルメスがずっと身につけていた赤い石の埋め込まれた指輪を外すと痕が付いていた。

そんな事に胸の奥からふつふつとした何かが沸いてくる。

エ(…って、おいおい…)

こんな物に嫉妬してんのかよ俺。

とりあえず紛らわすためにそこを噛む。口を離すと指輪のように歯型が付いていた。

エ「…よし」

思わず声が漏れる。

この指輪が誰かに貰った物だったら、ソイツに見せて見てえなぁ、コレ。

そんな自分の思考に自分自身で鼻で笑う。

そのまま瞼を閉じれば、いつの間にか眠っていたのだった。