【ONE PIECE】無気力系旅人の奮闘第5弾 (ページ27)

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213話白馬の王子様は私の事ですページ27

貴「はぁー…戻りましたー…」

部屋に入るがいるはずの上司の返答が無い。トイレかな。

とりあえず疲れを癒す為にベッドルームへ。

貴「…お？」

自分ののはずのベッドに誰か居るな…

ぼーっと窓外を見つめていたその人はこちらに気づき、目を輝かせた。

「ホメロス様！」

貴「君は…あー…さっきの…」

オークションの娘だ。上品な動作でベッドから出て、ととっとこちらに駆け寄る。

「あの実は…御礼を申し上げたくて待っていました！」

貴「そう…でも君顔色悪いから寝てた方がいいよ…」

カクさんもそう思ってここに運んだのだろう。じゃあ自分はソファで寝よ。

「しかしこの恩をお返ししたくっ！？」

彼女は吃驚したらしく声を裏返させる。そりゃそうか。いきなり担がれてベッドに戻されちゃあな。
そして起き上がらないように肩を抑える。

貴「…今さ、すっげー眠いから君も寝ててよ。」

今にも目が閉じそうになって伏せ目がちになる。睨まれたって思われたらやだなぁ…

「は、はい…」

しかし見る見るうちに顔が真っ赤になっていく。あらら？元気になったのかな…

カ「…おや、帰っておったか。」

カクさんが入って来た。

貴「何処行ってたんで…？」

カ「飲み物を買いにな、もう起きたか。」

貴「…なんか固まっちゃったけど。」

少し考えるように自分と彼女を交互に見る。

カ｢…はたから見たら美男じゃからのう…」ボソッ

貴「？… 何か言いましたか。」

カ｢ウブな娘はそれなりの反応をするという事じゃ。とりあえず起こしてやれ。」

貴「はぁ…？」

とりあえず優しめの力で頬を何回かぺちぺちしたら我に返った。

「はっ！あらいつの間に…」

カクさんが来た事に気づかなかったみたいだ。どうした、まだショックが抜けてないか…まぁ普通の人ならそうか。

カ「わりと元気になったかのう。王子様と話せたからか？」

「え、そのような事では…！」

あたふたとする。よくわからないけど純粋な娘なんだね。自分とは大違いだ(自虐)

カ「とりあえず貴女の情報について知りたいのじゃがいくつか質問するがいいか？」

「勿論。」

おやこれは話が長くなりそうなヤツだな。

貴「寝てきていい…？」

限界が近づいてきた…行ける…リアル夢の国へ…

カ「ダメじゃ、と言いたいところじゃが…その顔では許すしかないのお。」

あれそんなに酷い顔してる？知ってるけどさ。

ふらふらとその場から立ち去り、ソファにダイブできたのが記憶が途切れる三秒前。