【ONE PIECE】無気力系旅人の奮闘第5弾 (ページ18)

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205話知りたいのでページ18

～過去編～
ペタペタと足音が響く誰もいない廊下。

貴「んーんんー…」

上手くない適当な鼻歌を歌っていると後ろから捕まれて抱っこをされる。

貴「わ、」

？「ヘルメス！今日は部屋の外に出てはいけないって言っただろ？」

貴「えー…暇なんだけど…兄さん。」

兄「んじゃあ寝てろ。何で今日に限って元気なんだよ…」

貴「元気ではないよ…つーか何かあるの？お客さん？」

兄「ん。だけど今日来る人はいつもとは違う、」

『天竜人だ。』

貴「誰だ…」

なんか言葉の響きはカッコイイよね。

兄「まぁこの世界で一番偉い人だよ。俺たちは特殊だからそいつに連れて行かれないように隠れてるんだ。」

貴「へー」

興味無さそうな声で答えた。

兄「…しょうがない、俺の部屋で本を読んでやろう！」

貴「うん」

兄「ささ、速く行くぞ。」

手を差し出される。自分のよりひとまわり大きな手を。

…

貴「また作ったの？」

机の上の紙の束を指す。

兄「あぁ。俺の夢だからな！」

貴「ふーんがんばー…」

兄「うわ、こんなやる気のねぇ応援初めて。」

貴「自分も応援するの初めて…」

兄「でも面白いだろ？」

貴「自画自賛…でもまぁ…うん。」

兄「自画自賛とか知ってるのか…その気になれば頭良くなると思うんだがなー」

貴「めんどい…」

兄「だぁよなー」

貴「でもさ…」

兄「ん？」

貴「文字読むとか…けーさんとか…やりたい…」

実はね、兄さんの創った主人公みたいに旅をしたいんだ。そのためにはたくさんの知識がいるけど憧れちゃったから、ね。…どうせ調子に乗るから言わない。

兄「！明日は槍が降るかな…」

貴「…」

兄「そんな睨むなよー。さて、何から教えようかなー？」

貴「わかりやすくおねがいしゃーす…」

兄「当たり前だよ。兄ちゃんは妹には優しくするものだからな！」

ニコリと笑った。