96話 御守り ページ50
べ｢うえぇんヘルメス〜｣
バ｢寂しいですやん…｣
シュ｢…｣ギュッ
旅立つ自分を見送りに来たようだ。シュガーさんは留めるつもりみたいですが…
貴｢お世話になりました…｣
ド｢まだ居てもいいんだぜ｣
貴｢冗談を…｣
ド｢フッフッフッ｣
用意された舟に乗ると、久し振りに感じる懐かしい揺れがおこる。
貴｢っと｣
しかし久し振りすぎてよろけてしまう。
ド｢大丈夫か？オヒメサマ。｣
手を掴み、後ろから抱きしめられるような形になる。
貴｢キモイっすよ…｣
ド｢フッフッフッ、釣れねぇな｣
離れるドフラミンゴ、その時手に何かを握らされたことに気がついた。
貴｢…どうも｣
ド｢お前に似合うと思ってな｣
それは指輪。小さな赤い宝石が埋め込まれていた。
ド｢左手の薬指にでもつけてくれ｣
貴｢嫌っすよ…｣
そう言って、指にはめる。
ド｢右手の中指…確か魔除…身を守るって意味だったな｣
貴｢え、指輪に意味なんてあんの｣
初めて知ったーと言うと女子陣がえ、というような反応をした。
え、もしかして常識…？これが自分と女の子との違いか…
虚しくなったので思考を停止した。
貴｢さて…そろそろ行きますね｣
ド｢あぁ…｣
べ｢また来てね！｣
デ｢絶対よ｣
貴｢あー忘れてなかったらね…｣
そして舟を動かす。
貴｢じゃ、ね｣
ヘルメスが振り向く事はなかった。
やがて小さくなり、見えなくなる。
べ｢あーあ、行っちゃった…｣
ド｢あぁ…｣
べ｢あ、若様。｣
ド｢何だ？｣
べ｢ヘルメスから、伝言を預かってたんですよ｣
ド｢！｣
べ｢あんがと…ですって｣
ド｢！フッフッフッ、そうか…｣
海岸には、笑い声が響いた
…
浮かぶ舟。いつも通り操縦はめんどくさいからしない
貴｢さて…｣
お次はどこへ…行こうかな。
…今の旅行のパンフレットとかに書いてそうだよね
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作者名：脱兎狼 x他1人 | 作成日時：2016年8月25日 21時
