故障-Another story- ページ42
｢ここ、…距離をXにしな、常に求めるものをXやで｣
｢だって時間もわからんやん、これさぁ、どうしようもなくない？｣
｢それはＹ、連立方程式ってやつ｣
｢はぁ〜｣
恭平の大きなため息に、一緒になってため息をつく。去年冗談で言った｢恭平は行けるところゼロやろな｣が、今ギリギリ笑えない。
ただ、途中で投げ出したりしないし、結局解いたら忘れないから、本当に集中するだけだと思うけど。
｢…｣
｢…くん、おおはしくーん｣
｢え？｣
｢ここ、途中まで当ってる？｣
｢あぁ、ごめんちょっとまって…えーっと、｣
でもさっきから、集中してないのは俺の方だった。
ときどき呼吸がつまるようになって、息切れみたいな症状がでてきた。
カニューレ、つけてないときみたい。無意識で口呼吸をしてしまう。
｢大橋くん？｣
｢えっと、ここまでおっけい。｣
｢てことは〜ここは、57！｣
｢せーかい｣
｢あ〜！やっとこのページおわった〜！｣
応用ばかりの難問に1時間近く挑み続けて、大きく伸びをする恭平。
｢お疲れ様｣
｢ありがとうございます、たぶんこのページ全問大橋くんに教えてもらった気がする｣
｢せやなぁ…ちょっと休憩｣
酸素濃縮器から送られてくる酸素量を増やそうと、ボタンをいじる。だけど普段はつかないランプがついて、よくわからないけど悪い予感がする。
大ちゃんが部屋にゼリーを差し入れてくれて、だけどそれは食べることなく、勉強会は幕を閉じた。
｢ごめん｣と謝る恭平に、気の利いた言葉が返せなくて、安直に口にした言葉はただ恭平を困らせるだけだった。
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ゆみ - いつもお話し楽しく読ませていただいてます。続編3にパスワード保護がかかっているのですが、そちらのお話もとても読みたいのでパスワードを教えてもらうことは可能でしょうか？ご検討よろしくお願いします。 (9月18日 10時) (
レス) id: e03a8ccf64 (このIDを非表示/違反報告)
ちらん(プロフ) - くろさん» 準備が整い次第、全体公開致しますので今しばらくお待ちください…！記載しておけばよかったです申し訳ないです(＞＜) (9月11日 5時) (レス) @page47 id: 833f0882ae (このIDを非表示/違反報告)
くろ(プロフ) - 続編の3について、パスワードを教えていただくことは可能ですか？？ (9月11日 5時) (レス) @page47 id: 548a30f309 (このIDを非表示/違反報告)
yuujun21(プロフ) - ちらんさん» ありがとうございますm(_ _)mお話のストックがたくさんあるとの事なのでそちら優先でも全然大丈夫です(*´ω｀*)更新楽しみにしてます♪ (9月6日 8時) (レス) id: f5e33b72b7 (このIDを非表示/違反報告)
ちらん(プロフ) - yuiyuikankanさん» リクエストありがとうございます！順番にお書き致しますのでしばらくお待ちください…！ (9月5日 20時) (レス) id: 833f0882ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちらん | 作成日時：2023年7月28日 23時
