アレルギー ページ34
｢…くん…大橋くん！…大橋くーん！｣
｢…っ…ぅ……んっ…ッ…けんと、…ふっ…｣
｢大橋くん、ソファいきましょ｣
俺の背中をさする謙杜の声で、リビングの静けさに気づく。
あれから少し時間が経ったのか、窓の外はすっかり暗くなっていた。
｢…ッ…ん゛…あっ…んっ…｣
心臓はずっとおかしくて、支えてくれてる謙杜に寄りかかることしかできなかった。
｢大橋くん、さっき薬飲んだからもう楽になりますよー｣
さっき、って全然記憶にないけど、丈くんも恭平も見当たらないし、謙杜がずっと俺の介抱をしてくれてたのかな。
｢…謙杜が、…っ…んぐっ…ふぅ…ふぅ、｣
｢んー？｣
｢謙杜が…薬、…っ…飲ませてくれたん？｣
｢うん｣
ソファでぐったり体を横にする俺の胸をゆっくりとさすってくれる謙杜。
｢…っ、…ごめん…｣
｢ううん。…みっちーのこと、びっくりしたね｣
｢…｣
｢…アレルギー、そんな重くなかったのになぁ…病院でまた検査すんねんて｣
まだちょっとしんどいけど、謙杜が喋って気を紛らわそうとしてくれているのがわかる。
謙杜にもきっと怖い思いをさせたけど、会話を遮ってまで謝る気力も残ってなかった。
｢…そっか、｣
｢あんときみっちー、体真っ赤やったし｣
｢…おれ、…あんま覚えてないや｣
｢超大変でしたよー！下騒がしくて様子見に行ったら、みっちーがアレルギーで救急車呼んだって丈くんが｣
｢うん｣
｢みっちー大丈夫なん？って思ってリビング覗いたら、大橋くん倒れてるし｣
｢…ふふっ…うん｣
全然笑えない状況を、大笑いしながら話す謙杜が面白くて、つられて笑う。
｢いやどっちが運ばれるん？って｣
｢ほんまそうよな｣
救急車のサイレンが聞こえる頃には、俺も意識を飛ばしてた気がする。あの時ずっと声をかけてくれてたのは、謙杜だったんだ。
｢高橋くんまで焦っちゃって、俺も不安だったけど、みんながパニクりすぎて逆に冷静やったかも｣
｢パニクった1人です｣
｢ははっ大橋くんやばかったなぁ｣
謙杜の明るさに心臓痛もいつしか消えてきた。
痺れる手で謙杜の肩をポンっと叩いて、もう大丈夫だよ、と伝える。
｢ご飯、一応出来てんねんけど、食べます？｣
｢あぁ、うん。もうちょい落ち着いたら｣
｢はーい、俺先食べてていい？｣
｢うん｣
謙杜が夜ご飯を食べて始めようとした頃、携帯が鳴って、丈くんから『みっちー大丈夫そうです』とメールが届いた。
＊リクエストありがとうございました＊
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ゆみ - いつもお話し楽しく読ませていただいてます。続編3にパスワード保護がかかっているのですが、そちらのお話もとても読みたいのでパスワードを教えてもらうことは可能でしょうか？ご検討よろしくお願いします。 (9月18日 10時) (
レス) id: e03a8ccf64 (このIDを非表示/違反報告)
ちらん(プロフ) - くろさん» 準備が整い次第、全体公開致しますので今しばらくお待ちください…！記載しておけばよかったです申し訳ないです(＞＜) (9月11日 5時) (レス) @page47 id: 833f0882ae (このIDを非表示/違反報告)
くろ(プロフ) - 続編の3について、パスワードを教えていただくことは可能ですか？？ (9月11日 5時) (レス) @page47 id: 548a30f309 (このIDを非表示/違反報告)
yuujun21(プロフ) - ちらんさん» ありがとうございますm(_ _)mお話のストックがたくさんあるとの事なのでそちら優先でも全然大丈夫です(*´ω｀*)更新楽しみにしてます♪ (9月6日 8時) (レス) id: f5e33b72b7 (このIDを非表示/違反報告)
ちらん(プロフ) - yuiyuikankanさん» リクエストありがとうございます！順番にお書き致しますのでしばらくお待ちください…！ (9月5日 20時) (レス) id: 833f0882ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちらん | 作成日時：2023年7月28日 23時
