アレルギー ページ32
大橋和也side
｢じょーくーん！ これ期限切れてるけどええの？｣
｢まじか…それはあかんわ｣
｢みっちー、腫れひどくなってる気ぃする｣
｢せやなぁ、｣
期限切れのエピペンを片手に、さっきよりずっと赤くなったみっちーの体を見て胸が痛くなる。
夕食前に誤って食べたナッツ入りのクッキーからアレルギー反応を起こし、みっちーの白い腕に発疹が表れた。
｢呼吸しづらいとかない？｣
｢ほんとに大丈夫ですよ、すぐ気づいたし、別に俺のそんなに重たないし｣
みっちーが持っているナッツの食物アレルギーは、忘れていたくらいには日常で困ったこともないし、少量なら食べても問題がないと言う。
心配する俺と丈くんを横目に、発疹も腫れも1時間程度で治まるから、と当の本人は笑ってあしらった。
｢俺のエピペンあんねんけど、みっちーに使ったらあかんもんな…｣
もしものときのアナフィラキシーに対する注射は、同じような物を丈くんも持っていて、フルーツアレルギーの症状で実際に使っているのを見たことがある。
｢丈くんのはあかんやろ…俺、ほんとになんともないですよ！｣
｢なんともなくても、1時間はここにおって。もうすぐ夕飯やし、な？｣
｢は〜い｣
今から夕飯作るから俺の監視下にいろと、丈くん命令で自室に戻ることを許可されなかったみっちーと一緒にテレビを見ることにした。
｢この時間いいのやってないなぁ｣
｢…｣
｢みっちーの好きな、なんやっけあのアイドルが出てる録画見る？｣
｢…あぁ、そうします？｣
｢そうしよ〜｣
みっちーにリモコンを渡すと、いつものように録画リストを遡った。
ずっと長押しされた｢↓｣のボタンは止まることなく、1番下まで遡ってもまだみっちーはボタンを押し続けていた。
｢ちょっと、なにふざけてんのぉ｣
｢…｣
｢…みっちー？｣
｢…ッ…｣
＿＿＿ダンッ
みっちーは、リモコンを握ったまま、床に体を打ち付けた。
ぎゅっと目をつぶって、唇を噛む。腫れた唇からは血が出てきて、そのうち喘鳴のような、気管がきゅっと狭まったような呼吸音が聞こえてきた。
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ゆみ - いつもお話し楽しく読ませていただいてます。続編3にパスワード保護がかかっているのですが、そちらのお話もとても読みたいのでパスワードを教えてもらうことは可能でしょうか？ご検討よろしくお願いします。 (9月18日 10時) (
レス) id: e03a8ccf64 (このIDを非表示/違反報告)
ちらん(プロフ) - くろさん» 準備が整い次第、全体公開致しますので今しばらくお待ちください…！記載しておけばよかったです申し訳ないです(＞＜) (9月11日 5時) (レス) @page47 id: 833f0882ae (このIDを非表示/違反報告)
くろ(プロフ) - 続編の3について、パスワードを教えていただくことは可能ですか？？ (9月11日 5時) (レス) @page47 id: 548a30f309 (このIDを非表示/違反報告)
yuujun21(プロフ) - ちらんさん» ありがとうございますm(_ _)mお話のストックがたくさんあるとの事なのでそちら優先でも全然大丈夫です(*´ω｀*)更新楽しみにしてます♪ (9月6日 8時) (レス) id: f5e33b72b7 (このIDを非表示/違反報告)
ちらん(プロフ) - yuiyuikankanさん» リクエストありがとうございます！順番にお書き致しますのでしばらくお待ちください…！ (9月5日 20時) (レス) id: 833f0882ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちらん | 作成日時：2023年7月28日 23時
