弱音 ページ30
｢…ぅっ…ぐすっ…ぅぐ…ﾋｯｸ…｣
｢はっすん｣
俺と反対側に顔を向けて腕で顔を覆ってしまった。体の不調と、不安定な心に、もうなにもかもズタボロなのだと思う。
｢…っ…ぅう…ぐすっ…ふっふぅ…ぐすん｣
｢…はっすん、｣
ごめんね、何も出来なくて。何もしてあげられなくて、そんなこと口にしたってなににもならないし、そんなことが言って欲しいわけじゃないことくらいわかってた。
だけど、なにが正解なのかもわからなくて、ただただ泣いてるはっすんの背中をさすることしかできなかった。
｢…おれ、…おれこのままどうなるんやろ…っ｣
｢…｣
｢…ぅう…ぅあ…ﾋｯｸ…ぐすっ…はぁっ…｣
｢…大丈夫、大丈夫だよ｣
本当に、情けない。なんの確信もない｢大丈夫｣なんか。誰だって言える簡単な言葉に頼ってばっかり。もう少しで吐き出されかけたはっすんの弱音は、俺の言葉と引き換えに泣き声へと変わっていった。
｢…っ…ぐすっ…ぅ…うぅぅ…｣
｢…はっすん｣
｢…だいちゃん、おれ、…おれね、…｣
｢うん｣
｢…っもうご飯も…全然、…ぅぐ…全然楽しくなくてな…っ｣
｢…うん｣
｢食べるのも、…ﾋｯｸ…喋るのも…ぐすっ…なんかもう…全部…ぅ…全部疲れて…｣
｢…っ…、…うん｣
｢だいちゃんとか、…じょぉくんとか…年下にも…っ迷惑ばっかり…ﾋｯｸ…ぅ…｣
｢…｣
｢…もう、……いなくなりたい｣
｢…っ、……そう、…そっか｣
得体の知れない大きな何かが今もはっすんを襲っている。戦い続けてるはっすんの横で、なにもできず、ただ抱きしめることしかできない。
どうしてなんの言葉も出てこないんだろう。
不安を伝えてくれているのに、こうやって、ただひたすら涙を拭いてあげることしかできない。
｢…っぅぅ…ぅううう…っだいちゃん、…｣
｢…うん、…うん｣
｢もっと、…ぅぐっ…ﾋｯｸ…ぅうぅう｣
はっすんの弱音を包み込んであげられるような、欲しい言葉はなんだろう。
俺だけにしかできないなにかが果たしてどこかにあるのだろうか。
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ゆみ - いつもお話し楽しく読ませていただいてます。続編3にパスワード保護がかかっているのですが、そちらのお話もとても読みたいのでパスワードを教えてもらうことは可能でしょうか？ご検討よろしくお願いします。 (9月18日 10時) (
レス) id: e03a8ccf64 (このIDを非表示/違反報告)
ちらん(プロフ) - くろさん» 準備が整い次第、全体公開致しますので今しばらくお待ちください…！記載しておけばよかったです申し訳ないです(＞＜) (9月11日 5時) (レス) @page47 id: 833f0882ae (このIDを非表示/違反報告)
くろ(プロフ) - 続編の3について、パスワードを教えていただくことは可能ですか？？ (9月11日 5時) (レス) @page47 id: 548a30f309 (このIDを非表示/違反報告)
yuujun21(プロフ) - ちらんさん» ありがとうございますm(_ _)mお話のストックがたくさんあるとの事なのでそちら優先でも全然大丈夫です(*´ω｀*)更新楽しみにしてます♪ (9月6日 8時) (レス) id: f5e33b72b7 (このIDを非表示/違反報告)
ちらん(プロフ) - yuiyuikankanさん» リクエストありがとうございます！順番にお書き致しますのでしばらくお待ちください…！ (9月5日 20時) (レス) id: 833f0882ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちらん | 作成日時：2023年7月28日 23時
