11話 ページ13
凪side
旧校舎の外、警察の視界に入らない位置で、日が暮れるのを待っていた
黄昏時―――。天照大御神の管理する朝の国と、月詠命の管理する夜の国が入れ替わる時間
彼岸と此岸の境目が曖昧となり、あやかしどもが力を増す「禍」の時
――――そして、私の領域へ繋がる時間
『――――そろそろ行くか』ｸﾞｯ
ﾄ…………ﾝ…
警察が立っている旧校舎入り口に静かに降り立つ
人の目？知ったことか
ま、あんまり映りたくはないがね。正面から行った方が敵の領域は破りやすい
「入り口」というのは、それだけで意味を持つ
『よぉ、お疲れさん、おまわりさんがた』
「…………ぇ、あ、君、この先は―――」
ｸﾞｸﾞｯ…
校舎の中に足を踏み入れて、足に少し力を込める
そして全身と、手に持った獣の槍に呪力を込めて呪装をかけていく
『―――素人は引っ込んでろ』
ｯﾀｧﾝｯ――――！！
そう言った直後に、一直線に廊下を駆ける
少しすると、一見なんの変哲もない―――けれど、「見鬼」で見れば一目瞭然の、石の結界が見えてきた
なんともまぁ、お粗末な結界だことで
紙切れのほうがまだマシだよ
『結界壊したら石喰いの野郎ふっ飛ばせ』
とら「なんっでわしがお前の言うことを…！」
『俺に従うんだろ？＾＾ちゃんとやったら天婦羅祭りな』
とら「よし分かった！」←
チョッッッロ←
ガキだなぁ。ガキだったわ
まあそれは兎も角
呪装をかけた槍を持って真っ直ぐ前に向けて構え、水神の力を使い木火土金水の「水」の力を込める
『“
ｽﾞｯ ――――ｯﾊﾟｱｧｱﾝ―――――！！
槍の切っ先が結界に触れた瞬間、結界全体に細かなヒビが走り
そのまま私の身体ごと刺していくと、黒龍がごとき槍術が結界を喰らい、瑠璃色の満月が浮かび上がって、瞬間結界が水飛沫のように砕け散った
“黒龍・龍道遠水月の型”は、「水」の力を纏って放つ一点必殺の技
こんな結界程度、壊すのは容易い
ズアッ！
中から現れたのは、石喰いの操る石の鎧
まあ、中の奴ごと吹き飛ばせばいい話よなぁ？
『とら』
とら「分かっとるわ！！」
ドガアァアアアアン！！
勢いよく吹っ飛んだ石の鎧
さぁて……石喰いや、遊ぼうじゃないか
日が沈むことも、昇ることもない世界で、存分になぁ？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 11人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レイ - 続きお願い致します! (2023年2月3日 20時) (
レス) id: 40d8212b5f (このIDを非表示/違反報告)
リゼ - うしおととらと魔入間とY学園の最新をしてください！お願いします！ (2022年5月12日 8時) (レス) id: bd60c7e03e (このIDを非表示/違反報告)
リゼ - 続きをお恵みください！お願いします！ (2022年5月6日 13時) (レス) id: bd60c7e03e (このIDを非表示/違反報告)
リゼ - 零月さん» 続きを、お恵みください！お願いします！ (2022年3月11日 8時) (レス) id: 590b5b1374 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - 零月さん» あー（察し） (2022年2月12日 19時) (レス) id: 7f6da98090 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
