・・・・・・・ ページ9
零月side
苦しそうに顔を伏せる凶一郎
分かってる、分かってるよ
凶一郎があの日、果てしない絶望を経験したのは
……でも、駄目なんだよ
『凶一郎。決して「鬼」になっては駄目。鬼になっては、守ることなんて出来なくなる』
私も“前世”で家族を失って、憎しみと悲しみでいっぱいになったよ
でも、鬼になっちゃいけないんだ
鬼殺隊として、夜柱として、誰かを守るためには
「ヒト」であらねばならないんだと、私は知ってる
凶一郎「……姉さんは、よく鬼になるなって言うよな」
『大事な事だからね』
私は、大事な弟や妹達に、堕ちて欲しくないんだ
『……太陽君、出て来て大丈夫だよ』
そういう、太陽君が出てきた
恐る恐る、といった感じだけどね
『私はね、六美と君が結婚するのは賛成だよ』
「「「えっ！？」」」
むしろ、六美と太陽君は結ばれるべきとも思う
『夜桜は夜だ。夜に咲き月に照らされる…それが夜桜。私には月の役割しかできない
……でも、月だけでは駄目。今の
六美「……良く、分からない。お姉ちゃんはいつも難しい事言う…」
ふふ、ごめんね？
『それにね六美。六美も太陽君の事好きでしょ？』
六美「なっ、そ、それは！その…」
『大丈夫。太陽君はそんなに弱くない』
私にはなんとなく分かる
太陽君にはスパイの才能なんてさらさらないし、むしろ向いてない
……でも、誰より六美を思ってくれるし、そのためならひたむきに努力できる
ある種危ういけど、……それが今は必要だ
きっと彼は、とんでもないことをするんじゃないかな？ある意味
『太陽君』
太陽「は、はい！！」
『ふふ、六美はこんな家に生まれたからわりと図太いし我が強い
この家にいれば逃れられない道はあるし、それは蕀の道よりも険しい
それでも、君は六美の事を愛して、守り抜いてくれる？』
きっと、聞く必要もない
でも、君の口から聞かせて
太陽「…俺は、家族を失うのが怖くて…」
『うん』
太陽「でも、六美は俺と約束してくれて…話してくれて……」
『そう』
太陽「…俺にできることなんて、ないかもですけど…でも
六美の事は、俺が守る」
………うん、やっぱり君が良いね
『ほら、六美。ね？お姉ちゃんの言うこと、信じられない？』
六美「……ううん、…ありがとう、お姉ちゃん」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 47人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
三月の専属ストーカーなつめみく - 長女だからか分からんけど零ついてるのいいですね() (10月25日 9時) (
レス) @page11 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
零月 - テナーさん» ありがとうございます！ (2021年10月10日 10時) (レス) id: e13128236a (このIDを非表示/違反報告)
テナー - めっちゃ好きです！更新頑張ってください！！ (2021年10月9日 16時) (レス) @page47 id: b666961d78 (このIDを非表示/違反報告)
零月 - スピカさん» ありがとうございます。更新がんばりますね (2021年10月5日 19時) (レス) id: e13128236a (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - 控えめにいって最高です！これからもおうえんしてます！ (2021年10月4日 21時) (レス) @page46 id: f5f59843ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
