夜桜を照らす月光

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noside

先陣を切った長子に続き各自トラックへ向かう夜桜のスパイたち

各々が己の得意分野を生かし敵部隊を本陣たる中央トラックから引き離しにかかる




辛三「ひぎゃっ！！」ズボォンッ



相変わらず泣き言を言いながらトラックに不時着した辛三

その体躯に似合わずヘタレで自己評価も低いが、彼とて次男


夜桜のスパイとして、また弟妹を持つ身として相応しい才と実力を有している



ゴミ箱のようなものに入ったままトラック内に突っ込んだ辛三は武装した部隊に囲まれ武器を向けられる

数として見れば不利なものだが、そもそも彼らと夜桜家では土俵が違う



「夜桜家次男確認。排除する」



男が冷淡にそう言い引き金を引こうとした。が




辛三「ひいいいいいいい！！」ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ…ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ…



それに一層怯えを強くした辛三はボタンやらレバーやらをガチャガチャと弄る

するとあら不思議


どこにそんな数が収納されていたのか意味不明なくらいの武器アームが出てきた


回転ドリルに斧に火炎放射器に……etc.…殺意が高い←



突然現れたオーバーキル並みの武器アームの数々に絶句する敵部隊一同


辛三の武器アームはトラックを刻み砕き燃やす

逃げ場のないトラック内で襲いかかる無数の武器に、ただ悲鳴をあげる部隊一同であった



「「「ぎゃああああああああああ！？」」」


御愁傷様。ナムナム←




辛三「ああああああああ…あ？」





続けざまに部隊をやられるも、他部隊は冷静なものである

しかし………


「第四小隊やられました！」

「動揺するな。隊列を維持し…」



グラッ



「！？何だ！？傾いて…」



その程度では、夜桜に敵いはしない

夜桜の末弟である七悪がその巨体と膂力を使いトラックの後方部分を持ち上げていたのだ



そしてそのまま七悪はトラックを横置きにした



ズシィン…！



《こちら第三小隊！走行不可能！！》



末弟といえども優秀な兄姉を見て育ったのだ

この程度の殺し屋ごときに遅れを取るはずもない


基本的に優しい七悪だが、姉に手を出されたとなればその力を最大にまで生かす




七悪「争わないのが一番！」



うん、君がある意味一番恐ろしいような気がする←

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