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気持ち ページ20

二刃side

太陽の初任務が終わったと聞かされた後日の朝早く

この家で誰よりも早く起きて日課の鍛練をこなした後であろう姉ちゃんに呼ばれた


姉ちゃんは超人揃いの夜桜家の中でもトップの化けもんだ

正直あたしも、一生敵う気がしない



二刃「それで、あたしに何か用かい?」

『ちょっとね、太陽の事で』


太陽の?


二刃「太陽がどうかしたのかい?この前は上出来だって聞いたけど」

『うん、そこは問題ない。けど…あの性格だと…』


と、姉ちゃんは少し困ったような顔をした

あたし達が任務でほんの少しだけ無茶をしちまった時みたいな顔だ



『……きっと今日中にあの子、ここにくるよ』

二刃「それまた何で…」

『無論、六美のためさ』


六美の、ねぇ…


『太陽と凶一郎は似てるんだ。太陽もまた、六美への狂気的な愛を持ってる』

二刃「そうは見えなかったけど?」

『凶一郎とは違うタイプだからね。だが根本はおんなじだよ
その為にあの子は、自分だけを徹底的に犠牲にするタイプだ』


……成る程、なんとなく読めてきたよ



『六美を守るため、強くなるために、あの子は今日ここに来る。悪いけど見てやって?』

二刃「まぁ、太陽も可愛い弟だしね。構わないよ」

『ありがとう。二刃には苦労かけるね』

二刃「別に…そうでもないさ」


ポンッ


なんて返すと、姉ちゃんが頭を撫でてきた

……こうされるのも、久々だねぇ



『ありがとう、二刃』ニコッ

二刃「………姉ちゃんには敵わないね」

『ふふ、それはそれは』


絶対分かってんだろうに…




二刃「…それで?どうするのさ」

『そうだね…流石に私らがいきなり直接稽古付けるわけにもいかないし』

二刃「あの子一般人だろ?無理に決まってる」

『うん、だから一先ずこの家で一ヶ月過ごさせな』

二刃「……それ、本気?」



この家で生活するってのがどういうことか

姉ちゃんだって知ってるだろ?


それをスパイのスの字も知らないようなのにさせるってのかい?



『必要に応じて手助けや助言をしてやって。筋は良い方…だと思うから』

二刃「…まぁ、姉ちゃんの頼みだし、そのつもりだけどねぇ…本当に大丈夫かい?」


『…絶対に大丈夫じゃないよ、あの子は』



いつもの柔らかい目じゃなく、厳しい目をして言った


夜空のような穏やかな瞳は、いっそ恐怖を感じるくらいの闇夜と化してた

・→←・・・・・・



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三月の専属ストーカーなつめみく - 長女だからか分からんけど零ついてるのいいですね() (10月25日 9時) (レス) @page11 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
零月 - テナーさん» ありがとうございます! (2021年10月10日 10時) (レス) id: e13128236a (このIDを非表示/違反報告)
テナー - めっちゃ好きです!更新頑張ってください!! (2021年10月9日 16時) (レス) @page47 id: b666961d78 (このIDを非表示/違反報告)
零月 - スピカさん» ありがとうございます。更新がんばりますね (2021年10月5日 19時) (レス) id: e13128236a (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - 控えめにいって最高です!これからもおうえんしてます! (2021年10月4日 21時) (レス) @page46 id: f5f59843ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零月 | 作者ホームページ:http   
作成日時:2021年8月4日 11時

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