63「どこにも行くんじゃねぇっ…」 ページ23
(マルコside)
倒れ込む男の手から離れたAをすぐさま抱き寄せる。
貴「マルコさんっ…!!」
泣きじゃくるAをしっかりと自分の腕に閉じ込める。
ジャラっと鎖が重たい音を立てた。
マ「すまねぇっ…！A、本当にすまねぇっ…」
貴「マルコさっ…！こわ、怖かったよぉっ！怖かったぁっ…！」
おれも怖かった。
こいつが見つからなかったらどうしようかと思った。
心臓が壊れるんじゃねぇかと思った。
マ「もう、どこにも行くんじゃねぇっ…」
おれが居なきゃお前はダメだってお前は言ったけど、逆だ。
お前が居なきゃおれはダメだ。
その事を強く実感した。
Aの顔をすくい上げ、その唇にキスを落とす。
貴「ﾋｸｯ、マルコざんもっとぉっ…」
マ「っ！クソッ…！」
何度も何度もAに短く口づける。
その度にAはポロポロと涙をこぼしておれにしがみつく。
おれはその涙を止めたいのに、更に泣いたら意味がないじゃないか。
そう思うけれど、今はその涙でさえも愛しい。
マ「好きだっ、A…！」
コツコツとこちらに近づく足音が響いた。
振り向いてみると、
イ「礼も言わずイチャつくのは止めてくれ」
男を撃った本人が現れた。
マ「邪魔すんじゃねぇよい…」
イ「おいおい、そりゃねぇだろう」
イゾウはクツクツと笑った。
イゾウは、おれがこの店に入った後すぐここに着いた。
そして、中の様子をうかがった上で、何かあったときのために銃を何時でも撃てるようにと判断し、観客に紛れた。
男が引き金に指をかけたとき、イゾウは銃を撃った。
イ「どっかのバカなパイナップルが走り出したときは、肝が冷えたね」
マ「うるせぇよい」
乱れた髪をかき上げながら、イゾウは笑った。
貴「イゾウさんっ…ありがとぅっ…」
イ「可愛い妹のためだ、気にするんじゃない」
イゾウに頭を撫でられたAは気持ちよさそうに目を閉じた。
イ「じゃあ、おれは親父達に報告してくる」
「ゆっくりしてろ」なんて言いながら、イゾウはおれ達に背を向けた。
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アニメラブ(プロフ) - マルコサイコー (2017年3月23日 23時) (
レス) id: 9491c8ca0e (このIDを非表示/違反報告)
練乳 - 見た目は大人でも中身は幼いもんねw (2017年3月12日 23時) (レス) id: 99256091e7 (このIDを非表示/違反報告)
かすみ(プロフ) - めちゃくちゃ主人公可愛いです！！癒しオーラ半端ない (2017年3月1日 6時) (レス) id: 617b268523 (このIDを非表示/違反報告)
サルクス - 中身は44歳に笑いましたwとても楽しいです！マルコさん優しいぃぃ！！これからも楽しみにしています！応援しています！ (2017年2月12日 23時) (レス) id: bfb93ef8fc (このIDを非表示/違反報告)
チョロミー - 毎回更新楽しみに待っています！何回も読み返してます！その度にキュンキュンします！ (2017年1月29日 0時) (レス) id: 9402e3d5d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：「ぱずる」 | 作成日時：2017年1月9日 13時
