解剖医は死にたがりII【ONE PIECE】 (ページ4)

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手首の瘡蓋　4本ページ4

一方、街の2人。

特に目的もなく街を歩き、間も無く夕暮れの時間。

普段部屋にこもっているAは、一日中歩き回り、すでに疲れ切っていた。

「あそこのベンチで休憩するか」

何度も何度もベンチに座り、休憩しながら歩いたものの、彼女の体力はもうすぐ限界を迎えようとしていた。

そのことにもちろんウソップも気が付いていたが、何せナミからの合図の電伝虫が鳴らない。

準備の終わってない船に戻り、計画が失敗に終わるのも避けたい。

だが、疲れているAをこれ以上連れ歩くわけにはいかない。

どうしたものかと内心冷や汗を流していた時、

「…あ」

Aがベンチに座ったまま、小さく声を漏らした。

彼女がみる先へ、ウソップも視線を向ける。

「仕立屋が、どうしたんだ？」

「…あのネクタイピン、サンジっぽいなって思って」

彼女が見ていたのは、ショーウィンドウに飾られているスーツに付けられていたネクタイピン。

銀色を基調としたそれは、フォークとナイフがクロスした形を模しているユニークなネクタイピンだった。

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