手首の瘡蓋 1本 ページ1
「今日はマグロが安いよぉ!!」
「採れたての野菜はどうだい!」
「今だけの特別セールだよ!!」
辿り着いた新しい島。
街は栄え、人で賑わい、喧騒に揉まれながらAとウソップは逸れないように歩いていた。
「しっかし、人が多いな。Aしっかりついて来いよ」
「うん」
本当は船から降りるつもりはなかったが、気分転換をしてこいと、いつまでも暗いAをナミが船から追い出した。
1人じゃ心配だとサンジがごねたが、生憎彼には今日、やらなければならない仕事があった。
泣く泣くAの護衛を諦め、彼がせめてもの護衛に選んだのがウソップだった。
トラブルメーカーの船長、方向音痴の剣士、変態の骸骨とロボット、さらには側から見ればおかしな喋る狸。
どれも護衛を任せるには心許ない野郎ばかりで、サンジはウソップの肩を叩き、渋々Aを船から見送ったのだった。
「Aは何か見たいもんとかねぇのか?」
「うん、特には」
サンジの事と解剖する事以外に、Aは特に興味を示さない。
かといって、「することもないから船に戻ろうか」と、提案することもできない事情があった。
「ん〜、どうすっかねぇ…」
Aの護衛を任されたウソップ。
彼には今日、夜までAをサニー号に近づけさせないと言う、大事な仕事があった。
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ロシナンテ(プロフ) - この作品の大ファンです!これからも楽しみにしています! (11月1日 22時) (レス) @page9 id: 1768676085 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:「ぱずる」 | 作成日時:2023年9月25日 2時